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2016.1.28   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ネスカフェの『大使』、定期購入促し離脱防止」から

アンバサダー(大使)だと忠誠心の高い顧客だと思い込んではいけない

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、ネスカフェのコーヒーマシンを軸としたビジネルモデルからの転換について触れている。

○コーヒーマシンの無料貸し出しモデルからの脱却

ネスカフェのネスカフェアンバサダーとは、同社が開発したコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」を職場に設置することを条件に無料で借受ける人であり、専用コーヒーカートリッジの購入と飲用者から代金を回収する役目を持つ。さらに、同僚にネスカフェを広げてくれる営業大使である。

この制度によって同社のバリスタは成長を遂げ、コーヒのみならず紅茶や緑茶まで多様なメニューを広げた。ただ、同社は緻密な調査によって、スーパーやネットショップでより安くカートリッジを買おうとする動きが生まれ、収益の安定を揺るがす要因を知った。そこで、マシンの無料貸し出しをレンタル方式に変え、カートリッジの購入を史上最低価格に近い価格で買えるような定期購入制度に改めた。つまり、離脱率を抑える方式にかえ、ビジネスモデルも定期購入の促進に重点を置いた。

このようにアンバサダーだからといって同社の熱狂的で忠誠心のある顧客と思い込むことを避けることで、改善を進めようとしている。cafehappy01

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