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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:利己は悪いことか」から

2015. 8.14   日経産業新聞の記事「眼光紙背:利己は悪いことか」から

倫理性をどこに求めるのか

コラムの著者は、極論ではあるが、利己を否定しないことが市場を生み、自由競争が生産と消費に過不足ない状態に持っていくとして、日本企業や政治の考え方に異論を唱えている。

○安保関連法案や東芝の不適切会計の根源

自民党の武藤貴也参院議員がツイッターで安保関連法案に反対する学生グループ「SEALDs」を批判したという。

「だって戦争に行きたくないじゃん」との主張は「極端な利己的考え」だという。「国を守るために自己犠牲は尊い」という考えに「殺したくもないし殺されたくもない」という若者たちの主張はどうか。滅私奉公という考えが、人権を上回るか?

翻って資本主義は利己を否定しない。「どうやって競争に勝つか」という利己の集積が「市場」であり、自由競争が生産と消費のブランスをもたらす。利己が生み出す合理性を「金の亡者」と蔑むことは負け惜しみと言われるかもしれない。

この利己を企業の中には否定するところもあるらしい。不適切会計で揺れる東芝だという。歴代社長は「チャレンジしろ」と社員に「滅私」を求めたという。

日本は70年前、若者に「お国のため」に命を投げ出すことを求めた。そして今は「会社のため」に不正を犯すことを求めている。その際に「だって監獄に入りたくないじゃん」と言える社員はいなかったのか。

組織に善悪の判断を委ね、判断に従わない者は「利己的」と切り捨てる。このメンタリティーは倫理性にあまりにも欠いている。buildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:「休みやすい」からもう一歩」から

2015. 8.13   日経産業新聞の記事「眼光紙背:「休みやすい」からもう一歩」から

カンガルー出勤の知恵

コラムの著者は、米ベンチャーで動画配信大手のネットフリックスが全従業員に1年間の有給育児休暇を認めると発表したことから、日本での実情について語っている。

○米国でも珍しい休暇制度

この制度は米国でも珍しいという。一方で休むことを遠慮してしまう、という根本的な問題の解決にはならないという見方もあるという。米ウォール・ストリート・ジャーナルは「職場における殉教者症候群」と呼び、無制限の権利が与えられるほど上司の目を気にして権利を行使しなくなるという傾向を指摘している。

翻って日本、京都府舞鶴市にある竹屋町森歯科医院では、育児中の女性の有効活用で有名だ。歯科衛生士や受付スタッフなど27人の中、子供をもつ女性が16人。その中で6人が出産や育児休暇中である。休暇中の従業員の仕事は、他の数十人のサポートスタッフとして受け持つ。

このおかげで「カンガルー出勤」が名物になっている。子供をもつ女性のやる気を引き出すことは、休む、働く両面からサポートが必要であるという。carouselponyhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:科学技術、過剰な期待のひずみ」から

2015. 8.14   日経産業新聞の記事「眼光紙背:科学技術、過剰な期待のひずみ」から

皮肉にも堂々巡りを脱する知恵は理系、文系いづれか?!

コラムの著者は、先月、文部科学省が国立大学に人文・社会科学の学部・大学院の廃止を含む見直しを求めたことに対し、日本学術会議が反発の声明を発表したことについて触れている。

○研究開発を進めれば経済成長が上手くいくとの過剰な期待

新産業の創造などで経済成長を目指す時、いつも国の政策で期待が集中するのが、科学技術のイノベーションであるという。

科学技術は魔法の杖や玉手箱ではない。理系偏重で、さらに、役立つかどうかわからない基礎研究よりも産業化が進みそうな応用研究へのシフトが進んでいるという。大学など学術団体から前述のように懸念の声が出ているという。これらの対立は、双方に言い分があり、堂々巡りを続けている。

背景には人材や予算などの余裕がなくなってきており、どこにも十分なリソースをさける時代ではなくなってきた。この対立や堂々巡りを解くことが重要で、その知恵は文系、理系のいずれかから出てくる必要があろう。memobooksearchhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:マクドナルド、業績と満足度低下、ファストフード、意義問う」から

2015.8.7     日経産業新聞の記事「流行を読む:マクドナルド、業績と満足度低下、ファストフード、意義問う」から

同社の問題はファストフード自体の存在意義を揺さぶっている

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、日本マクドナルドの業績不振が止まらない原因を分析している中で、同社に止まらずファストフード業界全体に影響を与える顧客満足度の変化について述べている。

○一般的に顧客満足度と業績の相関は見えないが。。。。

ところが、今回サービス産業生産性協議会がネットでの顧客満足度を指数化したJCSI(日本版顧客満足度指数)を見ると、同社は2013年以降急激に低下しており、業績とは連動している結果となった。

よ くあげられる要因はトップマネージメントにあるというものだが、競合のセブンイレブンなどから見るとそれだけが要因ではないという。実は、2012年から コンビニ業界が、ファーストフードの領域に近づき出した。例えば、大手コンビニがスイーツやコーヒーを強化する中、顧客満足度も維持している。回転寿し、 牛丼、カレーなどの専門チェーンが同じく領域に侵入し、ターゲットの胃袋と時間をマクドナルドから奪った。つまり、同社は四方八方から顧客を奪われてし まったのが直接要因のようだ。

米国でもマクドナルドは顧客満足度が低下しており、他の外食チェーンに顧客を奪われているという。どうやら同社の問題以外にもファストフードの位置付け自身が揺らいでいるようだ。fastfoodhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:欧州の国際学会、ICT活用、つながり促進」から

2015.8.11 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:欧州の国際学会、ICT活用、つながり促進」から

まとまりある欧州での会議

コラムの著者 近藤 正幸氏(横浜国立大学教授)は、欧州の国際学会に参加してアジア、日本での学会との違いについて触れている。

○2015年産学連携会議に参加

同国際学会が6月に開かれ、近藤教授は参加した時のアジア、日本での国際学会の違いを語っている。シーメンス、フォルクスワーゲン、ヘンケルなどドイツを代表する大企業の幹部による講演を聞いて、各企業が世界各国の大学と連携センターを設置したり提携が盛んであるが、日本の大学はなかったという。産学官による起業支援はどこも苦労しているようである。

ただ、欧州はアジアなどと違い、1つのまとまった地域の感があるという。開催国からの参加も厳選され、各地からの参加が多いのも特徴である。さらに、EUの支援も明確で、特にICTを学会運営、会議運営にうまく活用している。ツイッターなどで参加者からの発言を壇上の大画面でリアルタイムに映し出し、これに答えたり、メールでの面談マッチングなどもできる。予稿などはウェブからダウンロードすることもできるという。

何かグローバルの意味が欧州では明確で繋がっているという。buildingmemobookhappy01