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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:レンジ調理専用品、忙しい日常に商機」から 

2015.1.29  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:レンジ調理専用品、忙しい日常に商機」から

プライベートブランドにどう打ち勝つか

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、日本ハムが20日に発売した「楽パック レンジ de ウインナー」のマーケティングについて触れている。

○10年以上前の先行投入の失敗経験から学ぶ

同社は、同様のコンセプトの商品を10年以上前に投入したが、時代を先取りしすぎたことと、味をチーズ、カレーなどにしたことで、おやつやおつまみとして認知され、それ以上拡大しなかったという苦い経験をもつ。そこで、今回は、共働きや単身世帯向けで調理時間を削減することをアピールし、レンジ調理に特化した商品とした。調理後はパッケージのまま容器代わりに使えるという。味付けもペッパーを効かせて、おやつや晩酌だけでなく、忙しい朝食時間やお弁当を狙うことにした。

ウィンナー・ソーセージの国内需要は、日本ハム・ソーセージ工業協同組合(東京・渋谷)によれば、右肩上がりの生産数を示しているという。消費者の生活にもっと融け込めばさらに拡大できる市場だと業界は見込んでいる。

問題は商品の販売チャネルである。量販店売りを念頭にしているが、いずれコンビニへの拡大もあろう。その際にプライベートブランドとの売り場での競争が激化するだろうと、高岡教授はみる。ヒット商品のキーはこの売り場競争であるともみている。fastfoodhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジ、原油マネーの功罪」から

2015. 1.28   日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジ、原油マネーの功罪」から

豊かだが仕事がないサウジ

コラムの著者は、23日に亡くなったサウジアラビアのアブドラ国王と「イスラム国」問題が繋がっており、同国の原油政策に由来することを述べてる。

○脱石油を目指したアブドラ国王

政治・経済の近代化を目指した故アブドラ国王は、

”我々の祖先はラクダに乗ってこの地にやってきた。いまはキャデラックに乗っているが、経済発展できなければ、ラクダに逆戻りすることになる”

と語ったという。国王は、原油の輸出に頼らない国を作ろうとした。が、原油輸出で十分な収入を得てきたサウジアラビアでは、石油関連以外の産業が育たないでいる。数年前の原油価格の高止まりも脱石油を遅らせてしまったという。

オイルマネーで潤った同国は、国内に多くの大学ができ、多くの若者が高等教育が受けられるようになった。だが、産業の広がりがないために、活躍の場がない。力を持て余した一部の若者はイスラム原理主義に身を投じることになる。

歪な産業構造を生んだ元凶は、石油の利権を守るために何十年も続けられた欧米の中東政治への介入であるという。この歪が回り回って社会の歪みを助長し、暴走した原理主義の脅威はついに日本をはじめ各国に大きな脅威となった。

さらに現状のように新興国の需要の低下で石油価格が低迷すると、石油依存の同国の経済は極めて不安定になり、不満を持った国民が一段とふえるという。極めて深刻な状況で、同国の脱石油の産業発展に国際社会が手を差しのべる必要もあろう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:原油安でも省エネで備えを」から

2015. 1.27   日経産業新聞の記事「眼光紙背:原油安でも省エネで備えを」から

7兆円は消費増税3%分の産油国からのプレゼント

コラムの著者は、原油安の恩恵とその背後にある新興国の景気悪化について考察している。

○15年度は好景気?

2014年4月の消費増税で冷え込んだ日本経済が、原油安の恩恵で15年度は景気回復しそうだという。昨年は12兆8000億円の貿易赤字であったが、原油価格が1バレルあたり50〜60ドル、為替が現状の水準であれば7兆円を超える収支改善になるという。15年度は原子力発電所の停止が続いても貿易赤字は半減する見込みだという。

この産油国からのプレゼントのおかげで、産業界は、「原発なし」でも国内回帰を始めている。だが、この恵の雨も原油安の要因が、新興国の景気悪化で需要が落ち込んだことによる。いかに中国をはじめ新興国が、景気回復のきっかけとして原油安をバネに価格反転するかになる。となると、回り回って日本では一気に原油高となり、エネルギー価格が上昇することになる。

恵の雨の後がどうなるかを想定した省エネ対策を怠ってはいけないということだ。happy01