【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジ、原油マネーの功罪」から
2015/02/02
2015. 1.28 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジ、原油マネーの功罪」から
豊かだが仕事がないサウジ
コラムの著者は、23日に亡くなったサウジアラビアのアブドラ国王と「イスラム国」問題が繋がっており、同国の原油政策に由来することを述べてる。
○脱石油を目指したアブドラ国王
政治・経済の近代化を目指した故アブドラ国王は、
”我々の祖先はラクダに乗ってこの地にやってきた。いまはキャデラックに乗っているが、経済発展できなければ、ラクダに逆戻りすることになる”
と語ったという。国王は、原油の輸出に頼らない国を作ろうとした。が、原油輸出で十分な収入を得てきたサウジアラビアでは、石油関連以外の産業が育たないでいる。数年前の原油価格の高止まりも脱石油を遅らせてしまったという。
オイルマネーで潤った同国は、国内に多くの大学ができ、多くの若者が高等教育が受けられるようになった。だが、産業の広がりがないために、活躍の場がない。力を持て余した一部の若者はイスラム原理主義に身を投じることになる。
歪な産業構造を生んだ元凶は、石油の利権を守るために何十年も続けられた欧米の中東政治への介入であるという。この歪が回り回って社会の歪みを助長し、暴走した原理主義の脅威はついに日本をはじめ各国に大きな脅威となった。
さらに現状のように新興国の需要の低下で石油価格が低迷すると、石油依存の同国の経済は極めて不安定になり、不満を持った国民が一段とふえるという。極めて深刻な状況で、同国の脱石油の産業発展に国際社会が手を差しのべる必要もあろう。
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