【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:うるう秒の賛否、たかが1秒されど1秒」から
2012/02/13
2012.2.10 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:うるう秒の賛否、たかが1秒されど1秒」から
時刻の取り扱いの差異が生む論議
コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)が指摘するのは、前回触れられた計測技術の発達と標準の関係で特に時刻についての話題である。
計測技術が進むと計測標準のあってはならない変動が目立ち始め、より安定的な標準への置き換えが行われるという。
【時の単位の変遷】
・地球の自転:1日から1秒の標準が決まる
・地球の公転:水晶時計が開発された結果、地球の自転の揺らぎが顕在化
・原子時計:安定的な周期現象として利用。セシウム133原子が約9ギガヘルツの周波数の電波と相互作用を起こし、エネルギーの吸収あるいは放出を行う性質を使い、原子の固有のエネルギー遷移であることを使って、安定的な周波数発振器を利用。誤差は、10のマイナス15乗。この時刻を国際原子時という。
【世界時と国際原子時との差異】
・日常生活は地球の自転による時刻を使っていて世界時という。実は世界時と国際原子時が一致しない。と級の自転のゆがみや月の引力によって起こる潮の満ち引きの影響などがあるからだという。
・差異を補正するために「うるう秒」を挿入する。問題は、この挿入が、1972年から24回も挿入したが規則性がないことで論議がある。
・規則性がないためにコンピュータープログラムなど人に依存しない方法がとれないため間違いがおこるという主張で、うるう秒を廃止してはという意見である。
・一方、今までは実質的な問題はなく、天体観測機器やアンテナの制御など両時刻の差が1秒を超えないことが前提で設計されているため問題がないという意見である。
・うるう秒廃止に関する論議は国際電気通信連合でも決着を見ず、結果修正は行うこととなり、今年7月1日午前8時59分59秒と9時の間にうるう秒が挿入されるとのことだ。
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