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2011.9.27  日経産業新聞集の記事「『社会的責任』世界の視点⑪:人権とCSR」から

ラギー報告で確立されたISO26000での企業と人権

コラムの著者 損害保険ジャパン理事CSR統括部長 関正雄氏が、ISO26000の人権セクションが環境セクションに比べ難産であったことを語っている。日本企業も含め企業の現状とISO26000で謳われた基準とのギャップが大きいことも指摘している。この理由は、人権がCSRでクローズアップされてきたのは最近であること、適当な先行指針がなかったために大幅に執筆が遅れたからだ。

さらに作業が難航を極めたのは、これまで人権は、法律に基づき国家が守るものといった考えが強かったからである。企業の自主的な取り組みであるCSRで人権侵害をなくすのは実効性があるとは考えにくい、といった懐疑論が支配したからだ。ただ、CSRが世界的規模で浸透するにつれて、企業が人権に取り組むことは重要であるとの認識が高まり、2008年の国連人権理事会に提出されたハーバード大学ジョン・ラギー教授による「企業と人権に関する報告書」(ラギー報告、▶参考)が基本文書となってISO26000の作業にも影響を与えた。

【ラギー報告の骨子】

  • 人権を保護する国家の義務
  • 人権を尊重する企業の義務
  • 人権侵害からの救済の実効性の向上

の3原則。企業の責任は国家とは異なること、さらに重要であることだとされた。

ラギー報告をベースに国連の世界人権宣言の解説、幅広い人権の種類お例示、人権尊重の重要性と、人権侵害のリスクの洗い出し、未然防止、人権侵害への加担防止などが記述された。

これまでは人権問題というと、差別問題、セクハラ、パワハラといった職場における問題が中心で、対策は人事部門の課題として考えれてきた。しかし、グローバル化に伴って、サプライチェーンが世界的に広がり、事業活動のあらゆる面で人権問題を考える時代となっている。

筆者の関氏は以下の「人権デューデリジェンス」の必要性を訴えている:

【「人権デューデリジェンス」の要旨】(ISO26000から関氏が作成)

  • 人権に関する方針の確立
  • 企業活動が人権に与える、実際及び潜在的な影響の評価:サプライヤーなどの関係先による侵害を含む
  • 評価結果の分析に基づくアクション
  • パフォーマンスの追跡と定期的な開示

企業は人権の尊重を事業活動の中心に据える必要があるということになる。happy01

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