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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マネジメントの肖像⑩フィリップ・コトラー」から

2011.7.20   日経産業新聞の記事「マネジメントの肖像⑩フィリップ・コトラー」から

マーケティングを学術的に体系化したコトラー

コラムの著者 ブース・アンド・カンパニー岸本義之ディレクターが示す今回の人物は、現役のフィリップ・コトラーだ。(▶参照 ) コトラーは、数多くの著書を著し、それまでのマーケティング理論を整理した意味で、「マーケティングの『発明者』」と呼ばれる。

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【マーケティングの4P】(ジェローム・マッカシー)

1960年代に売り手側の視点で大量販売の実践的な要素を説明:

  • プロダクト(製品)
  • プライス(価格)
  • プレイス(場所)
  • プロモーション(販促活動)

この4つの要素を売り手側の視点で拡張したのがコトラーである。

  • プロダクト→買い手に満足や便益をもたらすと期待される物質やサービス、象徴的な集合
  • 買い手からの価値の視点を入れ、無形なものにも価値を含めた

ただし、最近は、マス・マーケティングの意義そのものが疑問視され、経済のサービス化が進み、ICTによって4Pが更に曖昧となっている。そういった意味でコトラーのマーケティング理論も再構築される時代に差し掛かっていると言える。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:社内メディア」から

2011.7.14 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:社内メディア」から

社内メディアに現場から責任者まで個人が登場することで創造性を刺激

コラムの著者 法政大学経営学部教授 西川英彦氏は、企業内で社員同士が「創発」状態になり、新しい価値創造の確率をあげるために実現する事例としてリクルートの社内メディアを取り上げている。リクルートは、「社員皆経営者」主義とそのDNAを伝えていこうという意思が背景にあり、さらに丹念な社員へのヒアリングがあって、「読まれる」社内メディアを目指しているという:

以下は同社の社内メディア:

【マネジメントX】

  • 約600人の責任者クラスに月一度限定配信。新規のビジネスモデルやマーケティング、ネットの紹介にとどまらず、事業責任者による戦略や状況を説明。
  • 1963年の「週刊リクルート」からスタート。誰もが経営状況を把握できるようにするのが目的であった。

【リクルート★NEWS】

  • マネジメントXとは異なり、全社員向けの社内サイト。
  • 各事業の取り組みや市場動向の評価などのコンテンツ
  • ほぼ毎日更新

【ほメール】

  • 月間、4半期、年間で各事業部隊で選出したMVPの社員の顔を掲載。
  • 競争しながら楽しみ事業を促進する
  • 褒める文化を広める、継続する

【かもめ】

  • 社員やOB、社外の人などに焦点
  • リクルートのDNAを伝える社内報。移動中でも気軽に読める紙媒体。
  • 掲載が目標になっている社員も。

社外への情報発信が上手いところは社内メディアも充実していると言えそうだ。newhappy01

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「会議を変える勘所⑭:どこでもアイデア」より

2011.7.14 日経産業新聞の記事「会議を変える勘所⑭:どこでもアイデア」から

アイデア会議の環境を「固定・備え付け」から「柔軟・セルフビルド」へ

コラムの著者、「アイデアキャンプ~創造する時代の働き方」共著者の岩嵜博論氏の話の続きだ。前回、会議室から離れると「ひらめきの打率」が上がるとの説明。今回は、その「環境」を手軽に作れる道具「段ボール」と「イーゼル」を紹介。さて、その使い方は?

【イーゼルの役目】

  • 絵画用のカンパスを立てる支柱。段ボールを立てかけたり、移動するので、アルミ製イーゼルが便利。

【段ボールの役目】

  • 付箋を貼るための台
  • 市販の白板シートを重ねてホワイトボードに
  • 参加する人数によって、段ボールの大きさを変えるところがポイント
    • 5~6人用 A0やA1サイズ
    • 2~3人用 A2サイズ
  • サイズの違う段ボールを組み合わせて、たとえば、A1はグループ会議用、A2は個人作業用など

【移動が重要】

  • 気分に応じてイーゼルと段ボールを移動。
  • 組立作業が、チームビルディングに役立つ

今回の試み、ちょっと大胆ですが、朝の比較的涼しいときに、木陰で挑戦したいですね。happy01clover


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:原発の是非、国民投票で問え」から

2011.7.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:原発の是非、国民投票で問え」から

政争の道具ではない原発判断

コラムでは、脱原発か再稼働かといった国民生活に密着した重大テーマを、現政権が情緒的なやり取りで政治の道具としている点を問題視している。九州電力の「やらせメール」問題と管首相のストレステスト導入で、原発問題は宙ぶらり状態だ。

コラムでは、それならば、総選挙でという、人を選ぶ話と原発の是非を同じ範疇に入れること自身が難しいという。憲法改正だけに限定された伝家の宝刀である国民投票法を他国同様、国民の判断が必要な時に利用することができるように改正すべきだという。

コラムは正論のようだが、国民投票で結果をどう評価すべきかも併せて論じておかないと、今の進退問題同様、解釈論に陥ると考えるのは私だけだろうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:IT機器だってバリアフリー」から

2011.7.8  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:IT機器だってバリアフリー」」から

ユニバーサルデザイン(UD)の評価が高い「らくらくホン」

コラムの著者 栗坂秀夫氏(パシフィックデザインアソシエーツ代表)が取り上げるのは、NTTドコモの携帯電話「らくらくホン」だ。1999年の発売以来、ロングラン・シリーズとして、UDの評価も高く、これからの商品の在り方を示しているという。

最新の富士通製を取り上げ、基本機能を技術的に向上させ、機能を増やすことをしていない。送受信画面で、文字の大きさを瞬時に変えたり、押すだけで登録相手に電話できるボタンもある。受話音量や送話音量の明確になる機能や、メールや時刻、電池残量、電卓の操作などを読み上げる音声機能も付いている。

総販売台数は富士通製だけでらくらくホンは2千万台に達しているという。

短命商品ではなく、シニアや視聴覚障害者の必須性を補う戦略で長寿な商品となっているようだ。