【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(5):技術も人も『倫理的であれ』、未来紡ぐ私たちの理性」から

2024.6.22  日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(5):技術も人も『倫理的であれ』、未来紡ぐ私たちの理性」から

考え、判断する特権が人間だけでなくなる近未来

コラムの著者によれば、この連載企画「テクノ新世」は2023年5月から開始したという。当時はハリウッドに広がるAIに対するストライキが話題になっていた。オープンAIの生成AI「ChatGPT」は2022年11月のわずか半年で、創造性が求められる脚本家や俳優の雇用まで脅かしていた。

○「真の問題はAIによって私たちが現実と仮想の区別を失うかどうかだ」

こう指摘したのは、米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授である。AIが生み出す本物そっくりの映像や音声は、民主主義の根幹を脅かすようになったという。今年11月に大統領選挙を控える米国ではバイデン大統領になりすました偽の自動音声通話が有権者の投票行動を撹乱しているという。

コラムの著者によると、連載「テクノ新世」が進む間も生成AIの進化は止まることを知らない。オープンAIの元社員、レオポルド・アッシェンプレナー氏の論文によると、2019年の基盤モデル「GPT-2」で動作するChatGPTの知能は幼稚園児程度であったという。2020年の「GPT-3」は小学生並みに、2023年の「GPT-4」は賢い高校生の域に成長したという。同氏は2030年ごろChatGPTが人間の知性を圧倒すると予測している。ここで、取材陣は、このような圧倒的な知能をもったAIを人類は正しく制御できるのか。そこで、テクノロジーが文明に与える影響やリスクを世界の哲学者に聞くと、多くが警鐘をならし、考え、判断することが人間の特権でなくなる未来には、テクノロジーも倫理を持つことが求められる。つまり、テクノロジーのあり方の議論は、人間性とは何かを考える議論に近づいていくという。🤖👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「春秋:『ニコニコ動画』とランサムウェア」から

2024.6.22  日本経済新聞の記事「春秋:『ニコニコ動画』とランサムウェア」から

復旧途上で簡易版サービスに人気

コラムの著者によれば、弾幕と呼ばれるgマンに字幕が溢れんばかりに流れ、映像も隠してしまう主客転倒の機能が受けた「ニコニコ動画」だが、運営会社がランサムウェアの攻撃を受けて動画共有や生配信のサービスを停止した。復旧に時間がかかる間、簡易サービスで機能を制限したが、かえって利用者には「懐かしい」と人気になっているという。

○ランサムウェアの被害総額は減少気味

コラムの著者によれば、数が少ないうちはただの字幕が、視聴者が増え反応が広がると、「弾幕」と呼ばれる画面に溢れんばかりの文字が流れる機能が受けた「ニコニコ動画」が、サイバー攻撃を受けたという。

弾幕の発想は、動画を見ることより、弾幕の反応を楽しむという主客転倒の機能から発生し、これが人気となった。賛同や批判が集中すると感想が、画面を覆い尽くし、アニメや動画の元画像が見えなくなる。

弾幕現象は、皆で1つの動画を見るという実感があり、他者の反応が見て取れる。哲学者 東 浩紀氏はSNSで

「単なる動画プラットフォームではなく、2000年代の日本文化の震源地になり続けた場所」

だと、文化の発信や楽しみ方の構造変化を感じさせたという。

その「ニコニコ動画」の運営会社がランサムウェアのサイバー攻撃を受け、動画共有や生配信のサービスを停止した。運営会社は、復旧に時間がかかるとして、簡易版でサービスを再開。制限された機能であったが、利用者には「懐かしい」と好評であるという。苦境にたった企業が信頼を再度立ち上がるのはこうしたファンのおかげであろう。📺🎥🚲🍼👶📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(4):人類が『AI語』を話す日、この思考、本当に私のもの?」から

2024.6.21  日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(4):人類が『AI語』を話す日、この思考、本当に私のもの?」から

AIが変えるのはビジネスや働き方だけでなく思考や文化も塗り替えうる

コラムの著者によれば、著名プログラマーで作家のポール・グレアム氏は今年4月メールに記された「delve(掘り下げる)」という単語に注目して、ChatGPTに頻繁にこの口語では用いない単語に関して興味を持ったという。

○ChatGPTはナイジェリアの影響を受けている?!

コラムの著者によると、日本の国立情報学研究所の小田悠介准教授も研究論文に「delve」が2023年から目にすることが増えたと述べている。学術文献データベースでタイトルや要旨にdelveを含む論文が2022年11月のChatGPT公開を機に、約3500本(2022年)から約1万7000本(2023年)に急増したという。2024年はすでに前年を上回っている。グレアム氏は「delve」は「話し言葉には使わない」という単語をChatGPTでは多用するのか。

要因は、AIが学習する段階にあるという。つまりChatGPTが適切な受け答えを学ぶために人間と大量の対話を訓練をしたからだという。相手は時給2ドル以下で雇われたアフリカの人と報じられた。英紙ガーディアンによると、delveはナイジェリアなどで頻繁に使われているという。アフリカでの訓練がChatGPT に影響を与えたことも考えられるという。

言語は一般的に人間の思考様式を規定する。欧米の文化のもとで育成されたAIが普及するにつれて、AIの「価値観」に逆に人間が染まる可能性もある。この関係にいち早く気付いたのは中国で、2023年には「社会主義の核心的価値観」に基づく生成AIしか認めない規制を定めている。中国以外にも国や地域の独自性を守るために、自国の文化や習慣に基づくAIの開発に動いている。AIが変えるのはビジネスや働き方だけではなく、Aiは言語を通じて我々の思考や文化を知らないうちに塗り替える可能性がある。人類が究極では「AI語」を話す日も近いとコラムの著者は予想している。👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇳🇳🇬


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:哲学は科学か」から

2024.6.20  日本経済新聞の記事「あすへの話題:哲学は科学か」から

哲学には2面性があり、科学そのものではない

コラムの著者 森岡 正博氏(哲学者)は、哲学は科学かという議論は哲学者の間でも続いているという。森岡氏は哲学には確かに科学のような面もあるが決して、還元できないものもあるという。

○科学のような観察や実験といった手段が哲学にはないから科学とは異なったスケールで発展している

森岡氏によると、哲学のセオリーには論理の内的な一貫性が必要であり、そのような一貫性があるかどうかを長い年月をかけて検証され続けているという。これはある意味で科学の持つ論理の一貫性と似ている。

ところが、哲学には、

  • 「そもそも世界があるというのはどうしてか」
  • 「人生に意味があるとはどういうことか」

といった観察や実験で正しい答えを出すことができない性質を持っているという。このような問いに対しては森岡氏は

  • 「私はこう思うのだが、あなたはどう思いますか?」

という論理的な対話をひたすら積み重ねていって、最も妥当な答えを探していくやり方しかないという。さらに哲学はこのような対話を二千年以上にわたって延々と行なってきた。しかもどれが妥当な答えなのかもまだ議論は続いている。

進歩がないと言われればそれまでかもしれない。つまり哲学は科学とは違った時間的スケールで発展しているとも言える👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(3):兄のドナーとして産まれた、ぼくは『救世主きょうだい』」から

2024.6.19  日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(3):兄のドナーとして産まれた、ぼくは『救世主きょうだい』」から

生きるとはどれほど利己的なのかが問われる生命科学

コラムの著者によれば、ゲノムや生命科学の進歩が倫理性の課題に正面から衝突する事態が、今後増加し、さらにテクノロジーが、生きること自体の利己的な面が倫理性に大きく関わることを浮き彫りにしていくという。

○命の選別に論争

コラムの著者によると、10万人に1人という難病を治すために、骨髄などに含まれる造血幹細胞の移植しかないとされているという。移植に適したドナー(提供者)を見出すことはかなり厳しい。そこで両親が望みをかけるのが、体外受精で「救世主きょうだい」と呼ぶ弟か妹を誕生させ、幹細胞のドナーにすることである。この施術を行うのはタイの首都バンコク中心部の高層ビルに入る医療機関「スペリアー・エーアールティー」で、難病と闘っている家族が世界中から集まってくるという。

同医療機関で「救世主きょうだい」はすでに13人産まれたとされている。コラムでは同医療機関で産まれた事例を紹介している。問題は体外受精で数十個の胚から「救世主きょうだい」となる免疫の型があった胚だけを残し、他を処分したところにある。命の選別とも受け取られる治療に異論も多い。誰かの役に立たなくても命は存在するだけで尊いという生命倫理と相容れない。日本国内でこの治療や施術は認められていない。

また、コラムではブタの臓器が人間の臓器の大きさと似ており、移植に最適な動物とされ、人間への応用を計画している日本の大学を紹介している。生体肝移植などで健康なドナーの体にメスをいれることには医療上の倫理問題がある。そこで動物を使う研究が進められているのだという。ただ生命倫理性には問題があるともされている。いくら動物といえど、人間が生きるために利己的に利用して良いものか。悪いとするなら、ブタを家畜として食料にしているのではないかと。テクノロジーは根源的な問いを突きつけてきている。👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇹🇭