【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(2)、スマホ普及で超複製時代に」から
2024/10/16
2024.10.14 日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(2)、スマホ普及で超複製時代に」から
「いいね!」「リツィート」のボタンでコピー型投稿が増大
コラムの著者 佐々木裕一氏(東京経済大学教授)は、前回に引き続きソーシャルメディアの歴史を振り返りながら「情報」の観点から課題を明らかにし、ソーシャルメディアとの接し方について考察していく。この連載では、ソーシャルメディアの歴史を紐解いていく。
○ソーシャルメディアに超情報過多時代の到来
佐々木教授によれば、2008年のiPhoneが日本のソーシャルメディアの状況を大きく変えたという。さらに、各種SNSサービスで新たな複製のボタン(「いいね!」や「リツィート」)が登場し、他人の投稿をコピーするという社会的インパクトを生みだした。こうして複製のコストが極めて低くなった。米メタ(旧Facebook)の創業者マーク・ザッカーバーグ氏はこれを「摩擦のないシェア」とよんだ。佐々木教授の試算では、2015年には2100万人以上が、このようなボタンを利用してコピー型投稿を行なっていた。こうしてソーシャルメディアの超情報過多時代が到来した。
コピー型投稿の次の波は写真、そして動画へと膨らんでいった。写真や動画は、文字無しでも多くのことを語り、理性よりも感性に訴える。こうしてますますソーシャルメディア上の情報量は増加した。
YouTubeは2005年開始の古いサービスであったが、通信技術の発達で、日本でも普及し、最近は非常に細分化された分類での内容が視聴されている。視聴頻度は、佐々木教授の2021年の調査では、「ミュージックビデオ」「音楽関連のプレイリスト」「趣味に関わるライブや解説動画」っの順であったという。
この動画の提供も偶然ではなく、推奨アルゴリズムの存在が背景にある。利用者の視聴行動を分析・学習し、そのコンテンツとタイミングを予測して提供してくる。TikTokはその究極で、短尺の動画を次々に見せて、興味と関心を惹き、見続けることを無防備で行なってしまうサービスである。🛜💬📱👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵🇺🇸🇨🇳