【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(1)、ビジネスの可能性で急拡大」から
2024/10/14
2024.10.11 日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(1)、ビジネスの可能性で急拡大」から
利用者が増えれば増えるほどサービスの価値が上がるビジネスモデル
コラムの著者 佐々木裕一氏(東京経済大学教授)は、ソーシャルメディアの歴史を振り返りながら「情報」の観点から課題を明らかにし、ソーシャルメディアとの接し方について考察していく。この連載では、最初にソーシャルメディアの定義、その歴史を紐解いていく。
○「グリー」やmixiがSNSの転機となる
佐々木教授によれば、統計データ企業スタティスタ(ドイツ)による世界のソーシャルメディアの利用者は2023年時点で49億人だとされているという。このうち日本は1億600万人で、インターネットの利用者のほとんどが、ソーシャルメディアを利用しているという。
佐々木教授は、ソーシャルメディアを「ユーザーがコンテンツを共有、交流し、コミュニティーの形成を可能にするアプリケーション」とこの連載では定義している。YouTubeや個人間のやり取りが基本のLINEもソーシャルメディアと考える。SNS(交流サイト)はその1部で、ユーザーのプロフィールをもとにユーザーの人間関係が辿れるものである。ソーシャルメディアには米メタのFacebookやインスタグラム、X(旧Twitter)も含まれる。
日本では、1995年以降、インターネットの利用が拡大し、投稿をする個人も増えた。21世紀初頭にはユーザーが生み出すコンテンツを扱うUGM(User Generated Media)という言葉も生まれた。Blogなどがその例である。
「ソーシャルメディア」という言葉は2010年ごろから使われ始め、UGM時代の情報発信者は300万人程度の小規模であった。仲間内の交流意識で、検索エンジンで検索され、誰かに届けられれば良いといった漠然とした「公有」意識が強かった。1999年に誕生したネット掲示板サービスの「2ちゃんねる」も、利用者同志をフォローする機能はなかった。
SNSで革新的であったのが「グリー」とmixiで、2004年に誕生し、いずれも海外のビジネスモデルを参考に、ネットビジネスに挑戦する起業家が出てきた。2006年以降、利用者が増えれば増えるほどサービスの価値が増大する、ネットワーク効果のビジネスモデルが意識され、日本国内では、mixiが2010年2000万人の会員数を突破して、SNSの勝者となった。🛜💬📱👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵