利用例

【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(1)、ビジネスの可能性で急拡大」から

2024.10.11   日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(1)、ビジネスの可能性で急拡大」から

利用者が増えれば増えるほどサービスの価値が上がるビジネスモデル

コラムの著者 佐々木裕一氏(東京経済大学教授)は、ソーシャルメディアの歴史を振り返りながら「情報」の観点から課題を明らかにし、ソーシャルメディアとの接し方について考察していく。この連載では、最初にソーシャルメディアの定義、その歴史を紐解いていく。

○「グリー」やmixiがSNSの転機となる

佐々木教授によれば、統計データ企業スタティスタ(ドイツ)による世界のソーシャルメディアの利用者は2023年時点で49億人だとされているという。このうち日本は1億600万人で、インターネットの利用者のほとんどが、ソーシャルメディアを利用しているという。

佐々木教授は、ソーシャルメディアを「ユーザーがコンテンツを共有、交流し、コミュニティーの形成を可能にするアプリケーション」とこの連載では定義している。YouTubeや個人間のやり取りが基本のLINEもソーシャルメディアと考える。SNS(交流サイト)はその1部で、ユーザーのプロフィールをもとにユーザーの人間関係が辿れるものである。ソーシャルメディアには米メタのFacebookやインスタグラム、X(旧Twitter)も含まれる。

日本では、1995年以降、インターネットの利用が拡大し、投稿をする個人も増えた。21世紀初頭にはユーザーが生み出すコンテンツを扱うUGM(User Generated Media)という言葉も生まれた。Blogなどがその例である。

「ソーシャルメディア」という言葉は2010年ごろから使われ始め、UGM時代の情報発信者は300万人程度の小規模であった。仲間内の交流意識で、検索エンジンで検索され、誰かに届けられれば良いといった漠然とした「公有」意識が強かった。1999年に誕生したネット掲示板サービスの「2ちゃんねる」も、利用者同志をフォローする機能はなかった。

SNSで革新的であったのが「グリー」とmixiで、2004年に誕生し、いずれも海外のビジネスモデルを参考に、ネットビジネスに挑戦する起業家が出てきた。2006年以降、利用者が増えれば増えるほどサービスの価値が増大する、ネットワーク効果のビジネスモデルが意識され、日本国内では、mixiが2010年2000万人の会員数を突破して、SNSの勝者となった。🛜💬📱👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:人を動かすスキルを身につけよ」から

2024.10.11   日本経済新聞の記事「私見卓見:人を動かすスキルを身につけよ」から

相手をどれだけ深く理解できるか

コラムの著者 林田 康裕氏(わだちコンサルティング代表取締役)によれば、社会が複雑化し、その中で人(部下)を動かすには指示・指導だけでは難しい状況だという。時代の価値観の差だけでなく、社員の多様性の広がりによって言葉に対する捉え方も多様になっているという。このような捉え方の違いが、価値観の相違が起こる可能性が高くなっていく。林田氏の対応法をみてみよう。

○相手の主体性を見出すこと

林田氏によれば、価値観の相違が齟齬を生むことになり、人を動かすことを阻害してしまう。これを解消するには、「目の前の相手のことをどれだけ深く理解できるか」にかかっているという。しかも、想像だけで、この理解が深まるわけではない。そこで、相手に「問う力」が重要となる。漠然とした問いではなく、相手を理解するために、深く問わねばならない。

相手が理解できれば、相手の中に主体性を見出さねばならない。主体性を見出すには、相手の現在地を把握する必要があるという。だから、問いかけも「今、あなたは何をどのように考え、何を悩んでいるか」といったことを2、3の問いかけで明確になるものではない。

例えば部下に「仕事が面白くないんです」と言われたとしよう。あなたは、「もっと楽しみを見つけていこうよ」などといった助言は部下には何の役にも立たない。そうではなく、「なぜ、仕事が面白くないと思うようになったのか」「何がきっかけでそう思うようになったのか」あるいは「仕事以外で何かあったのか」など、深く、多角的な傾聴が求められるという。

部下や仲間で多様性が広がると、組織内の思考の選択肢はますます増えていく。さらにインターネットなどであらゆる情報が発信されることによって、自らの考え自体も複雑化していく。人を動かすには、動かそうとする以前に、人を理解することが必要だと林田氏は提言している。

また、目の前にいる相手の考えを表現するときに、「〇〇さんはきっと△△だろう」と、「だろう表現」が入っているうちは理解できてはいないという。明確に本人の言葉を通じて、その人の考えを聞き切ることも重要だという。このようなスキルが現代のビジネス社会では必要とされているスキルだと、林田氏は示唆している。💬👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「デンシバSpotlight:広がるプライバシー保護技術、AIのビジネス活用で注目」から

2024.10.7  日本経済新聞の記事「デンシバSpotlight:広がるプライバシー保護技術、AIのビジネス活用で注目」から

AIのビジネス活用で顧客の属性情報や購買・移動などのデータが必要

コラムの著者である吉川和輝氏(日本経済新聞社 編集委員)は、医療サービス、金融サービスやマーケティングなどの分野でAIのビジネスへの活用が進むにつれ、扱うデータに応じて個人のプライバシーへの配慮が必ず必要になっており、残念ながら日本企業は欧米に比べてこうしたデータに対応する技術の導入が遅れていると語っている。プライバシー保護に配慮した技術は「プライバシーテック」や「プライバシー強化技術(PETs)」と呼ばれているという。吉川氏は現在使われているPETsについて解説している。

○日本企業でも秘密計算やゼロ知識証明などを研究開発

吉川氏によれば、個人データの「収集」「保管」「分析」「活用」の各段階で、様々なタイプのプライバシーテックが使われているという:

  • データの「収集」:早くから「匿名化・仮名化」の技術は普及している。個人の特定ができないように、仮名に変えたり、年齢を「20代」のように加工したり、データの特徴を維持したまま擬似的にデータを生成する「合成データ」という技術も使われる。
  • データの「集計・分析」:患者の医療情報や遺伝情報をもとに病気のリスクを予測するAIや、顧客の投資履歴や財務状況をもとにAIが金融商品を推奨するサービスでプライバシー保護が考慮される。集計時にノイズを加えたり、「差分プライバシー」といった手法が使われる。
  • データの「分析」:データを非開示で秘匿化したまま統計分析やAIによる機械学習ができるのが、「秘密計算」技術である。この分野には日本企業が早くから研究開発を進め、NECやNTTがリードしている。
  • 最近注目されているプライバシーテック:相手に追加情報を与えることなく、主張の真実性だけを証明する「ゼロ知識証明」という技術。正しいパスワードを持っていることを、パスワードを開示せずに証明したり、マイナンバーカードの個人情報をすべて開示しなくても、年齢だけを確認できたりできる。中でも安全性が高いとされるのは、「リセット可能統計的ゼロ知識アーギュメント」と呼ばれる技術である。NTTではこれまで実用化に課題があったが、これを解消したとの発表が9月にあったという。

これからプライバシーテックを適時利用しながら、様々な分野のサービスを活用する時代になると、吉川氏は予想している。💡♿️👨👩🔍🏢💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:見つめ直したい読書の意義」から

2024.10.8  日本経済新聞の記事「社説:見つめ直したい読書の意義」から

読書は人格を形成したり、偏った情報を防ぐ役割も

社説によれば、文化庁の調査で1ヶ月に本を1冊も読まない人の割合が6割を超えたことが分かったという。しかも「読書ゼロ」の割合が急速に高まっているという。どうやらその背景にSNSなどの交信などで可処分時間が減っていることが背景にあるようだ。SNSでは文章は読むものの、本という物体に触れる機会が減ったことから単純な活字離れとも言えない。

○街に書店がない地方自治体も増加

文化庁は「国語に関する世論調査」の中で、1か月の読書の冊数を5年ごとに調べている。2023年度の調査では、1冊も読まないと答えた人の割合が62.6%に上昇した。2008年度以降の過去3回の調査はいずれも40%台後半だった。「読書ゼロ」の割合が近年急激に高まっている傾向にある。

社説では、この読書ゼロの要因が、SNSなどで情報機器を利用することが多くなり、情報機器を使わない可処分時間が減少しているからではないかと推測している。確かに本以外で活字を「読む」ことはあるが、情報機器の代わりに本のような物体に触れる機会が減っている。文化庁も単純な活字離れとは言えないと分析している。

また、SNSでは自分の考えに使い情報に囲まれやすいといった恐れが指摘される。現代社会でSNSは欠かせない存在になっているが、情報源の偏りを防ぐ意味でも読書には大きな意義があると、社説では指摘している。お気に入りの1冊を心ゆくまで楽しんだり、難しい本を読み通す達成感を味わえる。このような読書体験から得られることも多いだろう。

さらに本自体を見出せない事態にもなっている。書店の減少で、街に書店がない地方自治体も増加しているため、日本政府も支援プロジェクトを開始した。顧客をどのように呼び戻し、書店経営の採算が合う官民連携の知恵が必要であろう。🏬✒️📕📗💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「誰もが使いやすいオフィスへ:静かな半個室設置/光を調整可能に」から

2024.10.7  日本経済新聞の記事「誰もが使いやすいオフィスへ:静かな半個室設置/光を調整可能に」から

多様性配慮のオフィスで仕事のモチベーションを上げる

コラムの著者は、コクヨが2023年大阪本社に開設した「ハウズ パーク」などを例に、画一的なオフィス空間をあらゆる人にとって働きやすい場所に変えていこうとする動きについて解説している。

○オフィス環境を変えるにはコストや時間もかかる

コラムの著者が語るように、多様性や障害の有無でオフィスでの居住環境が違うことを意識してオフィス環境を改善する動きがあるという。

例えば、発達障害のある人が気分を落ち着かせられるようにと吸音効果の高い半個室を取り入れたり、室内の明るさを調整できるといった配慮があるオフィスは、障害のない人にも使いやすい面があることもわかってきたという。社員の交流を促す場として多様性配慮のオフィスに期待が高まっている。

コクヨの「ハウズ パーク」には吸音パネルを使った「カームダウンエリア」がある。これは、同社の特例子会社、コクヨKハートで働く精神障害や発達障害のある社員が気分転換できるように設計されている。自席しか息抜きができなかった場所が、このエリアのおかげでゆったりと休憩できるという。このエリアは、障害のある社員らへの聞き取りやワークショップを通じて、同社にこれまでなかった視点を取り入れている。例えば、最初、通常は床付近に設置するコンセントを車椅子利用者でも使いやすいよう高い位置にした。しかし、利用が進むと、下肢障害をある人床付けのコンセントを使うのが一番便利だとわかったという。そこから、いろんな選択肢から選べる状況を配慮し、対話しながら使いやすい環境を更新することが大事であることがわかった。これが障害の有無に関わらず自然に垣根が越えた社員のコミュニケーションを促すことになった。

関電不動産開発が2023年に実施した調査では20代の社会人や学生の8割が「オフィス環境は仕事に影響がある」と答え、さらに4割がオフィス環境の良さは「仕事のモチベーションに影響する」と回答している。オフィス環境を重視するワーカーは増えている。しかし、オフィス環境を変えるにはコストや時間もかかる。オカムラの担当マネージャは「今ある設備を見渡し、本当に働きやすいかを働き手同士で話し合ってみることが、誰もが使いやすいオフィスづくりの第一歩」と指摘している。💡♿️👨👩🔍🏢💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵