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【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「エコノミスト360°視点:革新を追い求める前にカイゼンを」から

2024.8.9 日本経済新聞の記事「エコノミスト360°視点:革新を追い求める前にカイゼンを」から

革新や創造的破壊がすでにある解決策を蔑ろにしたり弱体化する犠牲を強いてはならない

コラムの著者 イェスパー・コール氏(マネックスグループ グローバル・アンバサダー)によれば、米国人は想像力を掻き立てる未来を示すコンセプト、アイデア、言葉を考えることには長けているという。特に日本人からは「イノベーション(革新)」と「ディスラプション(創造的破壊)」は称賛されている。これに対して、世界から日本人が称賛されるコンセプトは「カイゼン」であるとコール氏は述べている。

○イーロン・マスク氏の自動運転車は日本国内でどうなのか

コール氏によれば、1986年に来日して以来、多くの示唆を賢明で洞察力のある先生から受けたという。その中に高坂正堯京都大学教授が言われたことで覚えているという。丁度政策文書や論文を読み解きに苦労していた時だったので印象があるという。高坂教授は、こう言われた:

「イェスパー君、著者がカタカナを多用していたら、その内容や提言はあまり参考にしなくていい」

と。それ以来、日本が世界から称賛されることを求めていたが、日本文化を背景にした「カイゼン」がそれに匹敵することだという。これについて、コール氏は逸話を述べている:

何年か前に、コール氏は世界的なスーパースターとパネルディスカッションに参加したことがあるという。印象的なのは、スーパースターは公共交通の問題を解決する自動運転車の利点について熱心に説いていた。それを受けたコール氏は、東京と大阪にはすでに「チカテツ」という完璧に機能する自動運転車があると述べた。彼は激怒し、コール氏のことを何も知らないといって非難したという。このスーパースターはエンジニアである、イーロン・マスク氏であった。コール氏は一介の経済学者であったが、地下鉄と彼の自動運転車の違いは、後者は何人かを大金持ちにできるということに過ぎないと悟っていたからである。このように、イノベーションやディスラプションという概念がすでに存在している解決策をないがしろにしたり、弱体化させたりする犠牲の上に成り立つものだとしたら、社会も経済も悪くなる。

逆説的だが、コール氏はさらに米国の公共インフラが驚くほど非効率で貧弱なことはよく知られている。つまり米国人はより良い現在のために懸命に努力することよりも、より良い未来を夢見ることを選ぶからである。翻って日本は、優秀な公共サービスや利便性は未来の約束事ではなく、日々の現実である。経済的には効率が悪いかもしれないが、日本はよりバランスの取れた、便利で住みやすい国になっている。特に高齢化社会にはこのことは非常に重要なことである。💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「グローバルオピニオン:AIがアフリカを変える」から

2024.8.8 日本経済新聞の記事「グローバルオピニオン:AIがアフリカを変える」から

高成長のアジア地域に続く経済圏

コラムの著者 チリティ・マルワラ氏(国連大学長)によれば、かつては「希望のない大陸」と呼ばれていたが、この数十年で状況は一変しているという。ステレオタイプな認識は影を潜め、高い成長を続けているアジア地域に続く経済圏として期待されている。新型コロナウイルスの感染拡大と気候変動がアフリカ諸国へ甚大な悪影響を与えてきたのは確かである。しかし、AIの導入で多くの課題が解決されようとしているという。

○人工知能(AI)の導入によりアフリカ経済が抱える問題はかなり解決

マルワラ学長によれば、AIによりアフリカ経済の課題解決の事例は以下のようである:

  • 精密農業:AIとデータによる農業で、農家の収穫量を最適化でき、食料不安に対処。
  • オンライン診療:専門医と即時に連絡でき巡回診療待つしかなかった地方や農村部にヘルスケア革命をもたらす
  • AI主導のフィンテック:金融サービスへのアクセスを拡大できる。
  • AIによる輸送ルートの最適化:輸送コストを下げられる

総じてAIにより、アフリカ諸国の1人当たりの所得や労働生産性を向上させるために必要で、持続可能な経済成長を実現できる可能性を持っているという。

アフリカで問題である地域紛争の抑制にAIが役立つ。SNSなどの分析で紛争リスクを定量化して、紛争が起こる前にアフリカ連合(AU)が介入できる措置が取れる。人々が不満を抱えている問題を特定して、各国政府に政策の対応を促すこともできる。だが、現在のアフリカの経済成長率は執拗な貧困や失業問題を改善させるには低すぎるが、アフリカの人口は非常に若く、今後も増加する。教育分野におけるAIの導入が学習のギャップを埋め、若者が教育にアクセスできる機会を増やすことになろう。

AIの導入による利益を最大化し、リスクを最小化する配慮ももちろん重要である。現在アフリカには厳しいデータに関する規制がなく、知らないうちのデータが収集され悪用される恐れがある。AI規制はあらゆるレベルで検討すべきであると考えている。国際社会、AUやEUなどの地域、国家、産業界のそれぞれの規制を決め、技術の進歩と安全性の確保のバランスを取る必要がある。

AUは2002年に発足したばかりであるが、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の運用開始やアフリカ共通パスポートの導入などが進みはじめている。AIによってより経済統合は進むとみていると、マルワラ学長は語っている。💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇿🇦🇰🇪🇪🇹🇸🇩🇪🇬🇬🇳🇨🇩


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:『正義志向するAI』を国産で」から

2024.8.7 日本経済新聞の記事「私見卓見:『正義志向するAI』を国産で」から

偽情報が正しい情報を量的に圧倒し、有意義な情報が手に入らない状況も想定

コラムの著者 鳥澤 健太郎氏(情報通信研究機構フェロー)によれば、ChatGPTの公開以来、パンドラの箱を開けたように、さまざまな素晴らしい応用とともに、偽情報やマルウェアの作成など濫用が後を経たない。生成AIをめぐり人類は厳しい局面に立っていると言える。生成AIはデータとコンピュータがあれば質はどうであれ、誰でも作れ、開発者が不明な「野良AI」まで現れてきている。このような野良AIの攻撃に対処することは極めて困難となっているという。

○複数の異なる「正義のAI」を開発し、人間も介在して相互に検証し妥当な正義を実現する

鳥澤氏によれば、野良AIの恐ろしさは、膨大な偽情報を作成し社会にばら撒き、正しい情報を量的に圧倒することである。本当に必要な情報を手に入れにくくなる最悪の事態もありえるという。これまで近代以降、社会は「根拠ある、正しい」情報の共有を前提として動いてきた。偽情報を発せれば、発信者は信用を失い、罪と問われる。しかし、この共通規範が吹っ飛べば、その影響は甚大である。

鳥澤氏はこれに対抗するには、「正義を志向するAI」を開発して偽情報をチェックさせ、可能な限り根拠ある反論を行わせる以外に方法はないと考えている。ただし、正義の定義は人や集団、組織によって異なるので、「唯一」の正義のAIを主張しているわけではなく、複数の異なる正義のAIの出力を相互検証し、議論させ、人間が介在して、妥当な正義を実現できる可能性もあるという。日本としては、このような正義のAIを開発すれば、固有の文化を主張でき、そうならなければ、国のアイデンティティーが他国のAIによってかき消されることになろう。💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>『紅麹』サプリにみた二律背反、機能うたう制度、1つに」から

2024.8.4  日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>『紅麹』サプリにみた二律背反、機能うたう制度、1つに」から

特定保健用食品、機能性食品、栄養機能食品の相違がわかりにくく混乱を招く

テクノロジーとシステムには必ず「安全性」と「利便性」という二律背反(トレードオフ)が存在する。ICTでは情報セキュリティーがこれにあたり、原子力発電では安全規格が堅固になるにつれ、電力会社からみれば利便性が低下した。ここに挙げた、「紅麹」サプリも二律背反のジレンマから逃れられず、健康食品による健康被害を引き起こしたのではないかと疑われている。コラムの著者 矢野 寿彦氏(日本経済新聞社 編集委員)によれば、小林製薬の国民の関心が高いヘルスケア製品を扱う際に安全性よりも利便性をばかりに目を向けたのではないかと考えているが、その背景に多くの健康関連の制度が輻輳して未整理のまま一本化もできずにいることに課題があると指摘している。

○機能性表示食品の制度維持はメーカー側の性善説が前提

矢野氏によれば、機能性表示食品を巡る規制のあり方に大きな不備があると指摘している。この制度は規制改革の流れの中で15年までに開始されたという。製造・販売には事業者が安全性や機能(効果)に関する論文やデータを「自ら」集め提示すればよいというもので、日本政府や専門家による審査はない。

そこで問題になるのが、巧みな広告宣伝で希薄な科学的根拠(エビデンス)であってみ「医薬品」のような効果があると消費者に訴求している点である。健康ビジネスを主軸に考えるメーカーにとってはうってつけの制度であろう。実際次々と先生品が登場し、市場は急成長、スタートから7年ほどで5,000億円の市場となっている。制度自身がメーカーの性善説によるものとなっており、消費者にとっては安全性が第1であるはずなのに、事業拡大を考える一部の企業では誇大広告を駆使してしまう。すでに15年前に大手日用品メーカーが手がけヒットした「体に良い食用油」から、分解すると発がん性物質を生成する疑いのある成分が検出され、社会問題となった。結局、当時のメーカーが特定保健用食品の表示許可を取り下げ事態は収拾した。

日本政府としても健康食品を高齢化社会におけるセルフメディケーション(自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする)の一環として見るなら、政府や第三者機関の審査やチェックは不可欠であろう。エビデンスも消費者に正しく明確に伝える必要があろう。さらに、特定健康用食品、機能性表示食品、栄養機能食品の3種類を明快に誤解の生まない形で制度を一本化して整理し、サプリメント法などの制定も考える必要があると矢野氏は提唱している。💊🎓🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:Z世代のリスク回避を理解して」から

2024.8.2 日本経済新聞の記事「私見卓見:Z世代のリスク回避を理解して」から

人事採用担当は「何がしたいのか」ではなく「何をしたくないのか」を問うべきか?!

コラムの著者 林 佳杜氏(慶應義塾大学経済学部4年生)によれば、Z世代の視点から就職活動と企業の採用担当の間にあるギャップについて触れている。

○Z世代はやりたくないことを避けることが安全で幸福な人生の基本と考えがち

林氏は現役4年の大学生で就職活動を終えたZ世代(1990年半ばから2010年後半生まれ)であるという。Z世代の目線で就職活動を見ると、価値観は多様であるが、ある1つの共通点があるという。それはZ世代はあらゆる局面で「リスク回避」をする傾向にあるという。

同級生の集まりでは

  • 「働きやすいホワイト企業で給料が高いのが最高」
  • 「転職できないのはリスク」

といった本音が出ると言う。同様に同級生で言うリスクの中にはテレビドラマが見れないといった内容を上げる人もいた:

  • 「9時、5時で働いて、生活できるだけの給料がもらえればそれでよい。毎日、韓国ドラマを見ることだけは譲れないので、定時退社できそうな会社にした」

確かに荒唐無稽のようだが、この学生にとって、定時退社が最優先するリスク回避の方法だったという。さらに、やりたいことに没頭できることを最優先と考えた学生もいた:

  • 「この会社は自分のやりたいことに合致していたが、18時になったら強制的にパソコンがシャットダウンされるらしい。ホワイトなのは良いが、若い時はたくさん働いて成長したいから内定を辞退した」

という。多くの企業がホワイト企業であることをアピールするが、やりたいことに没頭できる環境をアピールする企業は少ないと言う。

Z世代は一見わがままに見える就活を行なっているように見える。だがこの世代はリスク回避が幸福の本質だと信じてもいる。つまり苦痛を避けることが幸福に繋がると思っている。多くの社会人が現代は先の読めないVUCAの時代だと言っている。仕事でやりたいことを見つけるよりも、やりたくないことを把握する方が容易である。つまりZ世代の人生の基本戦略はやりたくないことを避けることで、安全で幸福な人生を送れると考えがちであると言う。

このようなZ世代に対して、企業の人事採用担当はどうすべきか。たとえば、担当から就活生に対して「何がしたいのか」ではなく、「何をしたくないのか」と問いかけることであるという。その問いかけの答えに学生の本音とリスクが見え隠れするという。転勤や配属だけの問題ではないことがわかると言う。👦👧📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵