【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『抽象化』して考える」から
2024/03/13
2024.2.28 日経産業新聞の記事「Smart Times:『抽象化』して考える」から
よりよい具体化を目指し、一旦抽象化する
コラムの著者 野口功一氏(PwCコンサルティング パートナー専務執行役)は、前回に引き続き自社の若手社員とのワークショップを例に、 日頃トレーニングを受け議論やアウトプットをすることは理路整然として優れているが、もう一歩重要な力に「抽象化」というスキルがあるという。不確実な時代では正解が常に揺れ動き、本質を見失いがちであるから、抽象化によってより大きな枠組みで本質を探り出し、具体的なオプションを増やすことも必要だと野口氏は示唆している。
○自分にとってわかりにくく、居心地の悪い状況を作ることで抽象化を促進
野口氏によれば、人間は具体化するのは得意だが、抽象化となると難儀であるという。論理的思考は自分の頭の中で突き詰めるテクニックで考えれば良いが、抽象化は自分の頭の中で考えるのは実に難しいという。
そこで抽象化を容易にするために外部からの能動的なアクションが必要となる。例えば今、ある課題に対して、時間軸を「今」ではなく、仮に「10年後」として考えてみる。「今」だとイメージがしやすいので具体化に進んでしまうが、遠い未来だとわからないことが多く、想像を巡らせたり、俯瞰したりして抽象化がしやすくなるという。抽象化によって新しい視点が得られたら、現実の課題について改めて議論を進めていく。「今」の視点だけで議論した結果とは異なるであろうし、その過程で多くの気付きを得ることもあろう。
さらに時間だけでなく、自分とは全くバックグラウンドの異なる人を集めて議論することも有用である。同じバックグラウンドの人たちでは具体化には向いているが、価値観が異なる人と議論すれば抽象化が進む。多様性が重要というのは、インクルーシブ、つまりクリエイティブな意味も大きいという。
抽象化のコツは、野口氏によれば、「いかに自分から距離が離れているインプットができるか」にあるという。時間軸や多様性に頼る必要があり、自分にとって居心地の悪い状況を恣意的につくることで抽象化を進める。だが、「今」の具体化からさらにより良い「具体化」のゴールに到達するために、一旦、抽象化することにあるという。🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵