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【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「私見卓見:生成AIの使い方、大学で学べ」から

2024.5.27 日本経済新聞の記事「私見卓見:生成AIの使い方、大学で学べ」から

今こそ日本の大学は米大学の生成AIの活用を学べ

コラムの著者 渡辺 邦昭氏(ウィンワークス会長)によれば、日米で学問探究の進め方には大きな違いはあるが、特に生成AIの活用には大きな違いが顕著であるという。問題は将来的に日本に大きな遅れをとりかねない事態だという。

○日本の教育は知識の詰め込みと再生に重点を置き、技術を利活用して創造性を育成することには消極的

渡辺氏によれば、日本の大学は厳格で学生が独力で自分の知識で分析を進め論文を執筆することが求められる。このため多くの大学で生成AIの利用を禁止している。学生は膨大な時間をかけて資料を収集し、自らの構成と文章で執筆を進めることになる。このアプローチは知識の詰め込みと再生に重きをおいた伝統的な教育法である。

一方米国の大学でのMBAを学ぶプログラムでは、積極的に生成AIなどの最新技術を利活用する方法を教えている。ビジネスの経営戦略や意思決定で、生成AIをどのように組み込み活用することを学生に考えさせる。この時の情報活用能力、創造的思考力、問題解決に挑む能力が高まる。

渡辺氏は日本の大学も米国のように時代に即した教育に転換する必要があると提案している。知識を単に詰め込むのではなく、知識をどう活用してアイデアや問題解決に結びつけることができるかという方向転換である。AIツールはこういったプロセスを支援するツールの1つになる。

ご存知のように生成AIは単純な問いかけでは有用で必要十分な回答が返ってくるとは限らない。有効に活用する問いかけ(プロンプト)ができるテクニックが必要で、学生の頃からこういった技術を学んで身につけた米国の学生と生成AIに不慣れな日本の学生では卒業時に相当な能力差がでるのではないか。💬😴🛏️🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「教育進化論、デジタルの大波:デジタル使い機会提供」から

2024.5.23  日本経済新聞の記事「教育進化論、デジタルの大波:デジタル使い機会提供」から

無料講義動画(MOOC)を2012年に開始

コラムの著者 クリストファー・カポゾーラ氏(米マサチューセッツ工科大学教授)によるインタビューで、同大学が教育のデジタル化を常にリードしてきたことを示している。カポゾーラ教授によれば、オンラインの活用で世界中の人に高品質な教育の機会が広がるという。マサチューセッツ工科大学(MIT)は2001年にすでにオンライン上で全ての講義資料を公開するなど、キャンパスで起きていることを世界中で共有し、世界に影響を与えることを考えているという。

○社会人に門戸を解放するマイクロマスターズ

MOOCも目的はお金を稼ぐことではなく、これまで教育へのアクセスが困難であった人々に教育の機会を与えることにあるという。

さらにMITでは、修士課程の前半をMOOCとし、後半をMITに通学するマイクロマスターズを2016年から導入し、社会人から強い関心が持たれているという。すでにサプライチェーンや金融、データサイエンスなど5コースあり、100万人以上が受講してきた。学生は通常よりはるかに速く、少ない費用で学ぶことが可能である。大学院を目指す人々はおおむね25〜40歳で、家庭を持ち、フルタイムで働いている。こう言った人たちには、マイクロマスターズは魅力的である。確かに修士課程への入学資格を得るには試験に合格する必要があるが、全ての人に自身の能力を示すチャンスがあるという。

企業側も、物流やサプライチェーンの分野での支援が必要と考えている。しかし、社員の多くが身につけているわけではない。また、社員も修士号を得るにも職場を長く離れるわけにもいかない。教員も対面教育の優位な面である共同作業やチームワークの育成といった失いたくない。これらの思惑や需要で、マイクロマスターズは関心を持たれてる。✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「教育進化論、デジタルの大波:AI、試して課題把握」から

2024.5.22  日本経済新聞の記事「教育進化論、デジタルの大波:AI、試して課題把握」から

新規技術の前向きなエストニアでは規制の前にまず試行と論議

コラムの著者 クリスティーナ・カラス氏(エストニア教育研究相)によるインタビューで日本や欧米での教員の姿勢が異なることを語っている。エストニアの教員は高度専門職として大学院での修士号が必要とされ、さらに自律的なデジタル活用の能力向上を進めてきた結果、IT先進国、国際学力テストでトップクラスという結果を出しているとカラス大臣が答えている。

○エストニアの教育制度の強みは子どもたちが公平な教育を受けられること

カラス大臣がエストニアの学校でAIを活用する狙いについて聞いてみた(聞き手:下川真理恵氏):

  • 学校でデジタル機器、教科書の活用が浸透した理由は?
    • エストニアの教育は教員が中心。デジタル化の鍵は、機器や教材ではなく、教員の高い質と自律性にある。すでにコロナ禍前から教員が自らのレベルを知り、研修を受けられる仕組みを構築していた。
    • 教員になるには修士号が必要で、デジタル教材をどう利用し、担当する授業に自律的に対応できる。おかげで、コロナ禍でもオンライン授業にスムーズに移行できた。
  • 学校でのAI活用が世界中で議論されているが、エストニアでは?
    • 普段から生徒はAIに触れ、学習に使っている。AIを無視したり、禁止したりすることは大きな間違い。AIの偏りや間違いに対応できる分析力や批判的思考力を養うことが重要。
    • 教員は自らのアシスタントとしてAIに注目している。
  • リスクを認知しながらも、AIを積極活用するのはなぜか?
    • エストニアは新技術導入に積極的で、リスクを負って試行しなければ課題がわからない。
    • EUは規制を考えたが、エストニアでは先に使ってみてから考え、議論する。
  • エストニアが国際学力テストでトップクラスの成績を収めている。何を重視して取り組んでいるのか?
    • エストニアでは子どもたちが公平に良い教育を受けられることが強みであると考えている。家庭環境や移民、住んでいる地域に関わらず、誰も取り残さない。
    • 9年生と12年生で全国試験があり、教員が達成すべき基準はこれで明確である。教員は自律性を重んじ、教え方は自由だが、全ての生徒が最低レベルに到達すべきであることに力を入れている。

さて、日本のデジタルを前提とした教育はどうであろうか。✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇪🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「春秋:森鴎外と『国際博物館の日』」から

2024.5.18  日本経済新聞の記事「春秋:森鴎外と『国際博物館の日』」から

お飾りのトップではなかった森鴎外

コラムの著者によれば、森鴎外はいわゆるお飾りのトップではなく、立派に帝室博物館総長兼図書頭(東京国立博物館)の任務を全うし、総長時代に雑然とした展示で「高等物置」と揶揄された博物館を大きく改革したという。

○「高等物置」と揶揄された博物館を改革

コラムの著者によれば、森鴎外総長は、展示法を時代順の分かりやすいものに変更した。また、当時の現代美術に当たるイギリス人美術家の版画の寄贈などを受け入れ、コレクションも充実していった。研究成果が公開されるようになると、森鴎外総長は自ら所蔵図書の解説を書いていったという。「全て、鴎外がいたことで可能となった」と研究者の田良島哲氏は語っている。

先日の5月18日は「国際博物館の日」。社会におけるミュージアム(博物館、美術館)の役割を伝えようと国際博物館会議が決定したという。各地の関連したイベントが開催された。前述の田良島哲氏によると、森鴎外総長は、当時の貧困家庭のための「特殊小学校」の児童を入館無料にしたという。米騒動で社会と経済に不安があった当時、博物館も無関心ではいられないためか、今もその意思は変わらない。🏢📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「池上彰の大岡山通信、若者たちへ(357):新入生諸君へ、良い問いを立て、考えよう」から

2024.5.15  日本経済新聞の記事「池上彰の大岡山通信、若者たちへ(357):新入生諸君へ、良い問いを立て、考えよう」から

大学入試では求められる答えを忖度する力が制した

池上 彰氏(東京工業大学教授)は拠点である東京工業大学大岡山キャンパスで新入生向けの講演を行ったが、それを全国の大学新入生に向けてのメッセージとして本コラムでその内容を述べている。

○「知っているという学び」と「考え抜いて習得した学び」は全く異なる

池上教授によれば、大学入試では、求められる答えを正解として、いち早くそれを察知する力、いわば忖度する力を鍛えた人が受験競争に打ち勝つ手段でもあったという。では、大学生活もそれで良いのかというのが池上教授の指摘しているところである。

最も避けたいのが、これまで通り「受験科目でなければ勉強しなくて良い」「本なんか読まなくていい」といった思い出は大学生活で学びを深めることはできないことである。大学を出て社会人となったときは忖度の力よりも、正解がない世界で自分がどうあるべきかを深く、粘り強く考えることが求められるという。大学生活で、この自分で質問を設定し、自分で考えて課題を解決する力を鍛えることだと、池上教授は指摘している。

よく、新入生から「専攻科目は社会に出て役立ちますか」と質問を受けることがあるという。そんな時は「学部で学び、教員や仲間と議論し、考え抜いた経験が『考える力』を鍛えてくれる。この力が社会に出てから役立つ」と答えているという。

世の中はICTを始め多くの科学技術が普及してきている。しかし、あくまでも技術は道具であって、効率よく学べたように思えるが、実は自分で考えることを鍛えることになならない。つまり、「知っているという学び」と「考え抜いて習得した学び」は全く異なり、後者を大学生活で実践すべきと繰り返して池上教授は説明している。⁉️💬🍣🐟✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵