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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:天は自ら助くる者を助く」から

2023.10.16  日経産業新聞の記事「眼光紙背:天は自ら助くる者を助く」から

経営環境の悪化の中でも自助努力することで好転

コラムの著者は、米国では新型コロナウイルス禍のロックダウンを機に読書人口が増え、さらに書店の努力もあって業界の業績が好転し始めているという。

○苦境の原因を社内に求めて自己変革

コラムの著者によれば、杉田敏氏の「現代ビジネス英語2023年秋号」(NHK出版)の一節につぎのような主旨の内容があるという:

「近所に新しい大型書店がまもなく開店するというのは、ここ何年間でいちばんうれしいニュースです」

アマゾンをはじめ、多くのECの普及で米国でも姿を消しつつあった書店が復活しつつあるという話題である。

新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウンを余儀なくされた中で、読書を楽しむ人が増えたという。さらに書店もカフェを併設してくつろげるようにしたり店舗の特色を出そうと努力してきたことで復活しはじめているという。

読書人口が増えた理由の1つに、エコーチェンバー現象の回避があるという。エコーチェンバーとは、自分の好きな情報しか接しなくなり、思考の幅が狭くなるインターネットなどの弊害とされている。さまざまな本と偶然と出会える書店の存在意義が再評価されたようだ。

日本国内はどうか?まだまだ、書店の完全復活には至っていないようである。ただ、書店が立ち並ぶ東京の神田神保町界隈では書棚を作家や読書愛好家に貸し出して、彼らの推薦する本を販売しているといった試みもなされているという。ビジネス的にどうかは不明だが、他の書店との違いを打ち出そうとする姿勢は経営のセオリーに即しているという。

経営環境が厳しいのはどの業界も同じで、それを嘆いて何も自分たちで進めず、行政に支援を求めるような業界は衰退していく業界となっていく。やはり苦境の原因を社内に求め、自己をどう変革するかに知恵を絞る努力が、米国の書店のような苦境脱出と好転する基本であろう。「天は自ら助くるものを助く」のである。📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:米で独立系書店ブーム、地域とのつながり密に」から 

2023.9.27  日経産業新聞の記事「トレンド語り:米で独立系書店ブーム、地域とのつながり密に」から

バーンズ&ノーブルなども実証店舗を設定

コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)によれば地域に根ざす個性的な独立系の書店が米国でちょっとしたブームになっているという。その大手書店も地域コミュニティーとの関係を重視し始め、新しいトレンドが生まれそうだという。

◯全米合計で前年比4%増

 竹内氏によれば、米国の独立系の中小書店の組織である全米書店協会(ABA)の会員数が2022年に過去最多の178店舗増で計2185店となったという。これまでオンライン販売のアマゾンなどに押される一方だった個人経営の書店が、新型コロナウイルス禍の巣篭もり需要をきっかけに盛り返しているという。

これらの書店の共通点は社会的なテーマを掲げ、地元とのコミュニティーとのつながりを作っていることだという。

竹内氏が紹介している特徴のある書店は、ニューヨーク市から車で1時間の街、オッシングで2021年末に開業した「ハドソンバレー・ブックス・フォー・ヒューマニティー」である。興味深いのは新刊本の他に地域の人たちから書籍やレコード、ゲームなどの「寄付」を受けて、状態の良いものを販売する。寄付した人には同店の買い物券を発行。販売できなかった本は、古紙から紙を作る地元アーティストに寄付し、無駄がない。中古書籍は在庫全体の85%にもなるという。若年層も来店し、古典をグラフィックノベル(漫画形式の小説)で読むなど書籍のタイプも多様化している。

同店舗のオーナーは「書店がコミュニティーの発展に果たす役割は大きく、継続性のある企画力が求められる」と言う。独立系の書店の売り上げも着実に伸びており、全米合計で前年比4%増となって、大手書店もこの動きを無視できなくなっていると言う。バーンズ&ノーブルは2023年から地域密着型の店舗の出店を始めている。独立系書店の興味ある企画が大手でどのように昇華されるか気になるところである。📗📕💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピアラーニングハブ」から

2023.7.28 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピアラーニングハブ」から

英語でオープンソースコミュニティーに属して学ぶ環境

コラムの著者 石黒 不二代氏(ネットイヤーグループ取締役チーフエヴァンジェリスト)は、日本の国際競争力を高めるには大学の改革が必要で、留学など海外経験の機会を与えることも重要な教育であるという。

○オンライン講義を多国籍の学生寮で学ぶ環境

石黒氏によれば、留学するにしても米国では大学の授業料が高騰していて奨学金なしでは入学は覚束ないのが現状であるという。海外の大学で学ぶ理想的な体験を考える時、

  • 授業を受けることによる学び
  • 多国籍な人々とのキャンパスライフ
  • 学生寮での人間的な成長

があるという。日本の通常の大学では、「学び」と「キャンパスライフ」だけである。新型コロナウイルス禍で加速したオンライン学習などは学びだけを目指すなら大学に通う必要はない。最近は世界の著名な大学がオンライン講義を提供し始めている。

石黒氏はこれらの前提に立って「ピアラーニングハブ」を提唱している。その先端は皮肉にも教育者が抹殺されるという悲惨な歴史を持つカンボジアのキリロム工科大学である。同大学は優秀な学生に無償で大学教育を施そうとしている。「ピアラーニングハブ」はその学びに学生寮を提供するもので、具体的にいえばオンライン講義を自宅で実施する学生向けシェアハウス(学生寮)を提供しようというものである。最初のハブに選ばれたのは「さぬきピアラーニングハブ」で教育のみならず過疎化問題を解くという狙いがある。さらに国際的な競争力を得るためにエンジニアには英語を公用語とする環境を整える。これで、カンボジアと日本とを結びつけ、海外の有名な大学の学生も共に学ぶことができる。🏙️💳💴💲💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇭


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:米国での日本車カルチャー」から

2023.8.1  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:米国での日本車カルチャー」から

日本のアニメ文化の広がりと連動

コラムの著者 フィル・キーズ氏(米インタートラストテクノロジーズ マネージャー)が来日したころはアメリカの文化の影響で車のナンバープレートなどにステッカーをつけたりする人が多かったが、最近は逆にシリコンバレーに住むアジア系米国人の中には日本車を改造したり、ステッカーを貼ったりしているという。

◯日米共同の新しいクルマ文化が生まれるかも

 キーズ氏によれば、来日していたころの日本は米国文化への憧れがある人が多かったのかもしれない。最近のシリコンバレーではこの逆の現象が起きている。シリコンバレーに住むキーズ氏は近所の車を見ると、日本や日本の車文化に憧れを持つ米国人が増えたという気がするという。広島のナンバープレートをつけた2000年代の三菱ランサーや日本の初心者マークのステッカーを貼った車もよく見かけるという。さらに、日本の「走り屋」と「暴走族」の間のような出立をした車である。いわゆるシャコタンや改造マフラー、エアスポイラーなどをつけた車である。

車のアクセサリーも目立つ。ほとんどの改造車には日本語が書かれていて、アニメのキャラクターのステッカーを貼っている。日本語として通じるものもあればそうでないものもあり、派手なペンキを塗りたくった車も走っている。

シリコンバレーのサンノゼ市周辺の住民は約60%以上がアジア系米国人である。その影響か、こうした車のオーナーは若い世代のアジア系米国人が多い気がするとキーズ氏は感じている。日本車の改造車が増えてきたのと日本のアニメ人気が広がる時期が重なっていることから、やはこうした車の普及と日本のアニメ文化が関係していると思われる。もっとも、新しい日本車文化から日本の自動車メーカーが新規事業を考えてはいない。それよりも日本のメディア業界にとって、海外でも人気が得られるコンテンツ作りの良いヒントになる可能性はあるだろう。日米合作の車文化のテレビ番組などが面白いのかもしれないとキーズ氏は感じている。🚕🚗💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:若年層のタイパ視聴、目と耳が暇なのはいや」から 

2023.7.26  日経産業新聞の記事「トレンド語り:若年層のタイパ視聴、目と耳が暇なのはいや」から

動画や音楽までも倍速再生する彼らの行動

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総合研究所フェロー)が注目するタイパ視聴、タイムパフォーマンス視聴の略で、時間あたりのパフォーマンスを上げ時間を有効に使いたい行動様式である。奥氏はその背景と特に男子大学生などの若年層の生活価値観について考察している。

◯可処分時間の中で大量の情報やコンテンツを効率的に消化する気持ちが背景に

 奥氏は、このように大量の情報を時間内にうまく捌くことや情報取得のニーズがさらに高まっていることが背景にあると考えている。詳細を知るために2022年8月の若者のメディア行動に関するオンライングループインタビューを実施した。参加者には日頃生活の中で大切にしていることを尋ね、それぞれのメディアの利用行動をインタビューした。奥氏は、結果の中からコラムでは男子大学生を取り上げた。

結果から浮かび上がったのは、男子大学生の生活価値観であったという。

つまり、以下のような詳細が見えたという:

  • 人から悪く思われたくない
  • 友人・知人から後れをとりたくない
  • 常に何かをしていないと不安
  • 失敗したくない
  • 日々の生活を楽しんで充実させたい

さらにメディアの利用に関しては:

  • 時間を有効に活用したい/無駄な時間を使いたくない
  • 自分で自分の時間をコントロールしたい

と可処分時間を自らがコントロールすることを望んでいることが確認できた。さらに「目と耳が暇なのは嫌である」ということも興味深い。動画や音楽までも倍速再生する彼らの行動は、生活全般にわたってタイパが基準になっているようだ。🎵🎧📕🍿📱💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵