映画

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: カメラ再発明、身体装着型、楽しさアップ」から

2017.3.28   日経産業新聞の記事「風向計: カメラ再発明、身体装着型、楽しさアップ」から

モノのコト化で変わるかカメラ業界

コラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂イノベーションデザインディレクター)は、スマートフォンでスナップ写真をとりことが当たり前となった昨今、カメラ自体のあり方も大きな岐路であると語っている。

◯ウェアブルの可能性

スマートフォンでの撮影が普及した今、カメラ自体のあり方が分岐にかかっているという。これまでの四角い箱にレンズが入っているという姿を常識とせずに、積極的に新しいカメラを身体につける機械として捉える、いわゆる、ウェアブルの路線がでてきている。

短時間動画がうりのスナップが「スペクラクルズ」というメガネ型のカメラを米国の一部で試験販売している。これで、新しいコミュニケーション手段としての切り口がでてきそうだ。

もう一つのメガネ型は日本VBのBlincamが販売するもので、ユーザーの持つ小型カメラでユーザーのウィンクでシャッターが切れるといったもの。両手が塞がった中で写真が撮れる。今は、資金調達を行って製品化を推進中だ。

これらはこれまでになかった「コト」を生み出す道具としての「モノ」にしている点が特長である。新しいカメラの潮流ができそうだ。📷👓💡happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『君の名は。』中国上映の政治力学」から

2016.12.6   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『君の名は。』中国上映の政治力学」から

上映許可の背景

日本で大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」が2日中国で封切られたという。上海などの映画館は満席で出だしは上々であるという。コラムの著者は、2013年から2014年に邦画が公開されたのはゼロであったことから考えると、内容面で問題無し以外政治力学があるという。

◯中国では海外作品の配給が50本程度

内容の管理は中国では厳格ではあるが、「君の名は。」がこのハードルを越えたことは良い。しかし、海外作品のリミットを考えると、どうやら政治力学がそこにはあるという。

前回のゼロの記録は、沖縄県尖閣諸島を巡る政治対立が要因だとも言われている。今回は、雪解けの証ではなく、韓国の地上配備型ミサイル迎撃システムの配備の反発で、韓国が国策として輸出するドラマや映画の締め出しにかかったようだ。この空いた枠に日本作品が入ったとのではないかという。

大人気ない判断だが、これも中国の現状である。🌍camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『君の名は。』が示す感情最上位」から

2016.11.25   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『君の名は。』が示す感情最上位」から

本来の「文学」的なものは忌避

コラムの著者は、アニメ映画「君の名は。」は国内の9人に1人がムルほどの大ヒットとなったが、その背景にある見落としについて語っている。

◯感情が価値判断の最上位に

こう述べるのは、批評家の大塚英志氏で、今の時代を

「『感情』が私たちの価値判断の最上位に来て、『感情』による『共感』が社会システムとして機能する事態」(太田出版『感情化する社会』)。

だという。そこには警告が含まれている。

安心して泣け、癒されるコンテンツが受け入れられ、心にさざ波を立てたり、得体の知れない感情を引き起こしたりするという。

バッハが発明した平均律は本来の数学的に割り切れない音を幾つか妥協してずらすことで、鍵盤楽器の調律を可能にした。よって完璧なハーモニーは合唱でしか響かせられないものだという。

「同調」は妥協の上にしか成立しないということか。感情の同調的圧力は、どこか危険性をはらんでいる。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

2016.11.8   日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

動画配信サービスを何で楽しんでいるのか

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研メディアイノベーションラボ統括責任者)は、近年の動画配信サービスの活況を分析する上で、各種情報端末やTV受像機などのどれによって消費者は楽しんでいるのかを調べている。

◯他の情報端末を抑えるTV受像機の地位

動画配信サービスはスマホやタブレットといった各種情報端末を視聴デバイスと想定しているが、TV受像機でのネット動画視聴の可能性はないのか。その点を調べるために、2015年12月全国ベースでインターネット調査をおこなった。

スクリーニング調査で回収した1万人の回答には、TVの保有が88.5%で、ネットとTVをつなげるネット接続率は21.1%で、約半数がTV受像機で動画を利用しているという。

同じ結果がグループインタビューでも得られ、TV受像機の画質の良さ、リアルタイム感、スペシャル感、リラックスできる視聴環境、ながら行動のしやすさを推す声が多数あったという。

また、同じ動画サービスでもTVでの視聴の方が他の機器の視聴よりも利用時間が長いといった傾向も見られた。

やはり、一歩先にメデャアの受け手であるTV受像機は伝送手段がどうであれ、じっくり楽しむエンターテインメントの受け皿としての優位性はあるようだ。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:アニメ時代の『葛飾北斎』」から

2016.9.16   日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ時代の『葛飾北斎』」から

ハリウッド映画を凌駕する品質

コラムの著者がこの夏、封切りとなった2つの邦画、「シン・ゴジラ」と「君の名は」で度肝を抜かれたとの感想でその本質について語っている。

◯アニメやCG時代における初代市川團十郎や葛飾北斎に遭遇?!

映画はネット配信サービスでよいと考えている世代から多くの人が「面白い」と言っているのが、この2作である。面白い以上に、度肝を抜かれたという。日本映画はとてつもないレベルに進化していると思い知った。ハリウッド映画を今や凌駕しているとも言えるかもしれない。

制作費がものをいった実写時代、ド派手なハリウッド映画に慣らされた眼では邦画はどうもしょぼく見えたという。だが、CGと実写、アニメが融合する時代となってハンデは消えた。

高性能コンピュータを数台駆使し創造したゴジラは存在感を持ち、「君の名は」の主人公の細やかな感情表現は、そんじょそこらの名優を超えていたという。おたくものだったゲームやアニメが、それを極めた人によって文化や芸術になる。歌舞伎や浮世絵もそうやって進化した。

私たちはまさにアニメ時代の初代市川團十郎や葛飾北斎の誕生を目撃しているのかもしれない。camerahappy01