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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

2016.11.8   日経産業新聞の記事「風向計: ネット動画視聴、家庭のTVに『一日の長』」から

動画配信サービスを何で楽しんでいるのか

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研メディアイノベーションラボ統括責任者)は、近年の動画配信サービスの活況を分析する上で、各種情報端末やTV受像機などのどれによって消費者は楽しんでいるのかを調べている。

◯他の情報端末を抑えるTV受像機の地位

動画配信サービスはスマホやタブレットといった各種情報端末を視聴デバイスと想定しているが、TV受像機でのネット動画視聴の可能性はないのか。その点を調べるために、2015年12月全国ベースでインターネット調査をおこなった。

スクリーニング調査で回収した1万人の回答には、TVの保有が88.5%で、ネットとTVをつなげるネット接続率は21.1%で、約半数がTV受像機で動画を利用しているという。

同じ結果がグループインタビューでも得られ、TV受像機の画質の良さ、リアルタイム感、スペシャル感、リラックスできる視聴環境、ながら行動のしやすさを推す声が多数あったという。

また、同じ動画サービスでもTVでの視聴の方が他の機器の視聴よりも利用時間が長いといった傾向も見られた。

やはり、一歩先にメデャアの受け手であるTV受像機は伝送手段がどうであれ、じっくり楽しむエンターテインメントの受け皿としての優位性はあるようだ。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:コーヒーカップと米大統領選」から

2016.11.2   日経産業新聞の記事「眼光紙背:コーヒーカップと米大統領選」から

米国ならではの世論調査

コラムの著者は、米国のような二大政党制では有効な世論調査で、しかも的中率が高いことで知られているコーヒーカップによる調査について語っている。

◯共和党支持は象のマークの赤カップ、民主党支持はロバのマークの青カップを店頭で選択

8日の投票まで下馬評は、共和党のトランプ氏と民主党のクリントン氏が拮抗し、お互い中傷合戦で政策論議がなされないままで予想が難しいとされている。

その中で2000年の大統領選挙以降、当選者を的中させている世論調査があるという。

その調査とは米セブンイレブンの店頭でできたてのコーヒーを買う場合、

  • 共和党支持:象のマークの赤いカップ
  • 民主党支持:ロバのマークの青いカップ

を選ぶ。集計は毎日更新され、何度も同一人物がコーヒーを飲めるから正式な数字ではないが、興味深い結果になるという。最近は、これ以外のカップ、スピークアップ(もっと言いたい)といった3つ目のカップもあるようだ。意外に、二人の候補の支持率よりも大きいことが気になるという。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:メディアの変化、現実の世界自体も拡張」から

2016.10.6  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:メディアの変化、現実の世界自体も拡張」から

AR、VR、そして現実の全てが「新しいリアル」

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、いとうせいこう氏の小学生を主人公にネットゲームとリアル世界との相互作用を描いた小説「ノーライフキング」(1988年刊)のキーフレーズを出し、、企業も消費者も「新しいリアル」を駆使する時代になったことを説いている。

○「僕たちは新しいリアルです」

三浦教授によればこれは同著のキーフレーズだという。つまり、AR、VRも現実さえも境目がなく、「新しいリアル」であるという。これを伝えるメディアも大きく変わったという。

企業側には、トリプルメディアとよばれる、⑴ペイドメディア(マス媒体など)⑵オウンドメディア(企業のホームページなど)⑶アーンドメディア(フェイスブックやツイッターなどのSNS)が扱えるようになった。昔は⑴のみであった。いまは企業自らメディアを持てる、⑵である。無料のSNSにうまく情報が載せられれば、効果絶大である。

さらに企業の情報提供は消費者側も変えた。いまや消費者は情報消費者ではなく、ユーザー・ジェネレーレイド・コンテンツ(UGC)としてBlogやSNSで情報を提供する側にもなり得る。

20世紀のメディア論の大家だというマクルーハンは、

「技術やメディアは、人間の身体の拡張である」

と喝破した。

  • 手の代わり;石おの
  • 足の代わり;車輪
  • 耳の代わり;ラジオ
  • 目の代わり;テレビ

のように技術やメディアの発展で人間は身体能力を拡張してきたという。

インターネットでは、現実世界だけでなく、仮想(ネット)世界まで身体能力を拡張した。もう、そこには「新しいリアル」しかなく、どこまでが仮想でどこまでが現実であるかという分類も無意味になってきている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:アニメ時代の『葛飾北斎』」から

2016.9.16   日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ時代の『葛飾北斎』」から

ハリウッド映画を凌駕する品質

コラムの著者がこの夏、封切りとなった2つの邦画、「シン・ゴジラ」と「君の名は」で度肝を抜かれたとの感想でその本質について語っている。

◯アニメやCG時代における初代市川團十郎や葛飾北斎に遭遇?!

映画はネット配信サービスでよいと考えている世代から多くの人が「面白い」と言っているのが、この2作である。面白い以上に、度肝を抜かれたという。日本映画はとてつもないレベルに進化していると思い知った。ハリウッド映画を今や凌駕しているとも言えるかもしれない。

制作費がものをいった実写時代、ド派手なハリウッド映画に慣らされた眼では邦画はどうもしょぼく見えたという。だが、CGと実写、アニメが融合する時代となってハンデは消えた。

高性能コンピュータを数台駆使し創造したゴジラは存在感を持ち、「君の名は」の主人公の細やかな感情表現は、そんじょそこらの名優を超えていたという。おたくものだったゲームやアニメが、それを極めた人によって文化や芸術になる。歌舞伎や浮世絵もそうやって進化した。

私たちはまさにアニメ時代の初代市川團十郎や葛飾北斎の誕生を目撃しているのかもしれない。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 五輪と放送技術、息のむ映像、東京に期待」から

2016.8.23   日経産業新聞の記事「風向計: 五輪と放送技術、息のむ映像、東京に期待」から

五輪は情報通信高度化の歴史を刻む

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ統括責任者)は、閉会式を迎えたリオデジャネイロ五輪大会から2020年開催予定の東京五輪大会のテレビ画質について示唆している。

○視覚環境を決める4要素でみると

64年の東京五輪ではカラーテレビ放送の幕開け、2012年ロンドン五輪はソーシャルオリンピックと呼ばれ、SNSへの投稿が盛んに行われた。今回はスマホをもった選手が見慣れた光景となっている。

日本では、NHKなどがパブリックビューイングをリオをコンテンツに4K8Kで実験放送を実施したという。また、TV以外にもスマートフォンやタブレットでも同時放送をや見逃し放送など本格的な実験がおこなわれた。

奥氏の視聴の感想を見ると、陸上競技場で選手からほとばしる汗まで見え、その臨場感に息をのんだという。また、見逃し配信では、得点ごとに検索できる機能などの工夫が見られ、今後冬季五輪、東京五輪でどう開花させるか、目が離せない。

奥氏によると視覚環境を決める4要素は、「いつ」、「どこで」、どんな「気分」に対応した「場面」が視聴者で簡単にできるかにキーがあるという。camerahappy01