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2023.1.12   日経産業新聞の記事「WAVE:経営人材の確保」から

京都大学では組織的に経営人材を獲得

コラムの著者 室田 浩司氏(京都大学産官学連携本部長)は、学発ベンチャーの弱点である優秀な経営人材の獲得について、自らの経験から語っている。

○会員制組織「アントレプレナー・キャンディデイト・クラブ(ECC)」を展開

 学発ベンチャーも含め優秀な経営人材を確保することは事業の成否を左右する重要課題である。 室田氏によると、学発ベンチャーの場合は、大学の創業研究者が経営者を兼務するのは困難なことが多く、外部に人材を求めることがほとんどだという。

室田氏の経験では、多くが創業研究者の友人・知人が多いという。しかし、これでは十分な数の経営人材を供給することは難しい。人材紹介サービスという手段もあるが、設立直後のベンチャーに紹介手数料を負担することむ難しい。

室田氏はそこで京都大学での解決策を紹介している。

  • 会員制組織「アントレプレナー・キャンディデイト・クラブ(ECC)」:会員数は約500人で、2割が京都大学関係であるが、民間企業の従業員が大半であるという。企画・調査や研究開発部門に所属しているが人が多い。同クラブの入会の背景には、ベンチャーを立ち上げたい人や働きたい人、シーズとなる研究成果を持っている研究者を結びつけるなどの意図があるという。
  • 起業したいという研究成果が見つかれば、会員と研究者とでグループを結成してベンチャーを作る検討を始める。
  • すでにECCっで6案件が企業に至っているという。
  • 同クラブは2022年3月、「アントレプレナー・キャンディデイト・プラットフォーム関西(ECP-KANSAI)に発展した。京都大学以外の関西の主要大学や地方自治体、民間企業が参画する組織に拡張した。京都大学のVC、京都大学イノベーションキャピタルも、起業家人材の発掘に向けて、新たな取り組み「客員起業家制度(EIR)」を始めている。
  • EIRは、ベンチャーをつくりたい起業家が事業会社やVCなどの社員となり、給与を得て働きながら起業を目指すという制度である。生活基盤を安定させながらじっくりと有望技術を探索できるメリットがあるという。

ECP-KANSAIやEIRが今年本格的に始動する。今後もその活動と成果に注目したい。🩺😷📡🛰🏢🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵

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