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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:食料品のネット販売、根強い『現物比較』志向」から 

2022.10.28  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:食料品のネット販売、根強い『現物比較』志向」から

生鮮食品を日常的に食べる日本はマーケティングが複雑

ネットショッピングのシェアが世界的に増加している中で食料品のEC化は世界的にも遅れており、特に日本では顕著だという。コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、その原因を探っている。

○同じ名前、同じ値段でも個体差がある生鮮食品

 横山教授によれば、農産物を対象にした研究では「触りたい」という要求が高い消費者は、農産物のECでの購買時に品質への高い懸念を持つことが知られているという(キューン、リヒター&クレイ 2020年)。世界で食料品のEC化率が高い国はイギリスであるが、それでも8%になるまでに25年以上かかったという。コロナ禍でロックダウンの8週間、15%まで上昇した。日本では、酒類・飲料を含めても2021年で3.8%(経済産業省調査)と低水準であるという。

横山教授の仮説では、日本でEC化率が低い理由を以下のように考えている:

  • 実際に検分して選びたい:
    • 生鮮食品の場合は日常的に消費する日本では実物を見ることは重要で、同一物、同一価格でも個体差があって鮮度や品質を確認する必要がある。
  • ネットと実店舗の利便性の差がそれほど大きくない:
    • 日本国内の食品スーパーやコンビニエンスストアは買い物に便利な立地で、品揃えも豊富であり、開店時間も海外より長い。
  • ECの配送コストを事業者および消費者が抱えきれない:
    • 店から家までの配送は、実店舗では消費者が無料で運び、ECの場合は事業者か消費者が配送費を負担しなければならない。
  • ECと小売店、コンビニエンスストアとの棚サイズが異なるといった課題がある:
    • ECなら商材の大きさはさほど問題にならないが、実店舗の場合は棚の横幅など陳列スペースや置き場所、高さなど複雑なマーケティングが必要となる。

横山教授はこのような日本市場を考えると、ECの絶対的な優位性はなく、実店舗でも消費者のニーズを今の所満たしているようだ。🍌🧅🥬🌽🍅🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵

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