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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から 

2022.5.27  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ポケトークに字幕版、言葉の壁なくウェブ会議」から

ウェブ会議で瞬時に翻訳し字幕表示

 ポケトーク社の「ポケトーク字幕」をサブスクリプションで4月上旬から提供し始めたが、コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)がそのマーケティングについて考察している。

◯コロナ禍で増えた海外とのコミュニケーションにも

 高岡教授が今回取り上げたソフトウェアは、ウェブ会議上で自分が話した言葉を指定した言語に瞬時に翻訳して画面に字幕として表示するものであるという。82言語に対応しており、最大3言語まで表示できる。料金はサブスクリプション(月額課金制)で2200円である。

高岡教授は、このソフトウェアの特徴を3つあげている:

  • 大半のウェブ会議システムで動作:Zoom、TeamsやGoogle Meet、webexで動作し、SkypeやLINEのチャットやコミュニケーションツールでも動作を確認しているという。
  • 翻訳動作が速くて正確:人間や機械の翻訳が入ると2倍の時間がかかる。当然会議も長引く。即翻訳で字幕に表示されるため会議時間にはあまり影響しない。正確性は、ポケトークのAI翻訳機(ハードウェア)での2017年の発売以来シリーズ累計90万台以上販売してきた実績があるという。
  • 字幕のため、発言者の声のトーンをそのまま伝えることができる:翻訳者を介さずに行うために翻訳でのトーンの違いがない。つまり利用者間に臨場感が損なわれない。

同社の「言葉の壁を無くす」というミッションでの成果として今後の展開を見たいところである。🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:ウクライナは水素社会にも必要な頭脳」から

2022.6.1   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:ウクライナは水素社会にも必要な頭脳」から

東日本大震災時にも日本へ支援を

 コラムの著者 内田 裕久氏(東海大学特別栄誉教授)は、ウクライナ戦争以前に国際会議でウクライナを訪れたことがあり、国際的な科学研究のレベルの高さや他国との共同研究など熱心であることを語っている。

◯ウクライナ、ロシア、米国、欧州が共に続けてきた水素関係研究

 内田教授は、1998年6月にウクライナのドネツク国立工科大学で開かれた水素と材料に関する国際会議に参加したと言う。ドネツクは首都キーウから700キロ離れた炭田で有名な土地で、空港や街の周りにはボタ山があり硫黄臭がしていたという。

さらに1999年9月にはクリミア半島のカチベリという保養地で水素利用の国際会議が開催された。席上、ウクライナ政府が軍事技術を環境保全や平和利用に転換し、再生可能エネルギーの導入を目指すと言うものであった。水素分野の技術は、ウクライナとロシア、米国、欧州の研究ネットワークがあり、そこにロックフェラー財団やNATOが資金を支えていたという。

また、2011年3月11日にキーウ工科大学に出張し、東日本大震災の知らせが皮肉なことにチェルノブイリ原子力発電所の事故25周年の企画を話し合っている時に聞いたと言う。翌日から会議は震災犠牲者への黙祷から始まることになった。街頭でも市民が日本に声援を送るデモを起こし、ウクライナの人々の優しさに胸を打たれたと言う。

ウクライナ戦争に日本は米国やEUの政策につき従うのではなく、紛争の解決に向けて独自の外交の道を探ってほしいと内田教授は願っている。🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵🇺🇦🇷🇺🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:東欧のエンジニア大国」から

2022.5.31  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:東欧のエンジニア大国」から

ウクライナは東欧の優秀なエンジニア輩出国

 コラムの著者 フィル・ウィックハム氏(SOZOベンチャーズ創業者)は、VCの立場から欧州でも近年共同投資のチャンスも増えてきた矢先にロシアのウクライナ侵攻が起こったという。

○注目の英文文書作成支援ツールが出した「グラミー」もウクライナ製

 ウィックハム氏によれば、最近注目されている「グラミー」社は人工知能と自然言語処理を使って英語のコミュニケーションを改善する英文文書作成支援ツールを提供しているという。グラミーは、文書のスペリングや文法だけでなく、文意を汲み取り適切な単語や組み立て、トーンや表現も直してくれる優れものである。

このツールの信頼性と便利さは圧倒的だあると言う。米カリフォルニア州の高等学校で採用されただけでなく、小中学校でも使用を薦めているという。Zoomのようの当たり前のツールになりつつある。2009年創業し、2015年に現在のモデルとなる製品をリリースした。それ以来、現在3000万ユーザーに毎日使われているという。この分野では世界最大級である。このグラミーはウクライナ人の創業チームが創ったグローバルプロダクトであるという。このようにウクライナは東欧屈指のエンジニア輩出国で、侵攻によって多くが被害を受けたが同社は事前にウクライナ国外に並行システムを運営して有事に備えたという。🔧💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇺🇦


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ファスト映画』問題からビジネスの芽」から

2022.5.31  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ファスト映画』問題からビジネスの芽」から

短縮版にも用途が

コラムの著者は、現在公開中の映画「シン・ウルトラマン」の発想の原点であるミニテレビ番組のついて触れ、映画業界にも新規顧客を獲得するアイデアがあるのではないかと示唆している。

○書籍でも裏付けている

 コラムの著者によれば、「シン・ウルトラマン」の発想の原点は平日夕方の5分と言うミニテレビ番組で、超低予算の番組であったという。ウルトラマンで知られる円谷プロダクション代表が「現場制作費ゼロの番組を作れ」の一言で1970年に始まった「ウルトラファイト」である。手持ちの既存作品から最後の格闘シーンだけを切り取り、プロレス実況風のアナウンスをつけたというもの。当時は、往年の怪獣映画ブームは去って累積赤字に悩む中での苦肉の策だったという。

番組は子供たちに大受けし、怪獣ブームが再燃した。このブームが、「シン・ウルトラマン」に影響したことは否めないという。

映画の短編を著者らに無断で編集し字幕や解説をつけネットで公開する「ファスト映画」が問題になっている。著作権法違反であり取り締まるのは当然である。しかし、コラムの著者は、違法な存在は時として新ビジネスの芽をはらんでいるという。

例えば全編を見る時間はないが概要やあらすじ、名場面だけを知りたいという短縮版のニーズはそこにあるのではないか。短縮版で映画文化に触れた子供たちや若者の一部でも映画館に足を運ぶ本格ファンになれば市場は広がる。出版界にも書籍の子供向けリライト版やダイジェスト版が多く流通している前例もある。このような書籍の前例が読書好きを育ててきた。映画業界にも新たな顧客を得るチャンスかもしれない。🦕🍟🚓💴📖📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:カリスマの後継者」から

2022.5.27   日経産業新聞の記事「SmartTimes:カリスマの後継者」から

米国では生え抜きから日本は外部から

コラムの著者 加藤 史子氏(WAmazing代表取締役社長CEO)は、日本電産の永守重信会長が同社のCEOを引き継ぐ人事をみて日米のカリスマ経営者の後継者選びについて考察している。

○ 成功のコツは企業文化の中での幹部候補育成

 加藤氏によれば、永守氏は過去2度経営トップを引き継ぐトライをしており、関氏へCEOを引き継いだ時は当時、「3度目の正直」でったが、今回元に戻ってしまったという。

後継者への引き継ぎに苦心するのは日本電産のみならず日米どちらにもある:

  • ソフトバンクグループ:孫正義氏がニケシュ・アローラ氏を高額年俸で雇用したが失敗。
  • ファーストリテイリング:柳井匡氏が玉塚元一氏に社長を譲るも業績悪化で復帰。

だが、米国IT企業では様子が違うと加藤氏は指摘する:

  • アップル:スティーブ・ジョブス氏の次のCEOで1998年に入社したティム・クック氏が2011年からCEO就任。勤務期間13年である。
  • グーグル:現CEOであるサンダー・ピチャイ氏は2004年入社で11年後の2015年にCEOに任命
  • アマゾン・ドット・コム:ジェフ・ペゾス氏の引退による2代目のアンディ・ジャシー氏は24年間の勤続である。
  • マイクロソフト:ビル・ゲイツ氏が創業した同社は3代目のCEO、サティア・ナディア氏で1992年入社で2014年にCEO就任。22年間の勤続。

どうやら米国は長年企業の文化で育ち、ステップアップしてきた経営者が後継者として成功しているようだ。日本の企業が外部からの引き抜きであるのに対して、生え抜きからの後継者選定は米国で成功している。💺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸