【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:モノづくり革命は『加算的』手法で」から
2022/05/28
2022.5.25 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:モノづくり革命は『加算的』手法で」から
生産手法の大変革は減算的から加算的手法への移行
コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)によれば、これまでの減算的生産手法から加算的線算手法に変え、限られた資源やエネルギーを有効活用していくことが不可欠になると断言している。
◯鋳造、射出成型、そして3Dプリンタなどが加算的生産手法
山﨑教授によれば、モノづくりの過程での加工前後に質量がどう変化するかに着目すると、切削加工のように質量が減る場合(減算的加工)と、機能部分が付け加わる場合(加算的加工)に区分できると言う。
3次元構造を持つ製造では、源算加工が多いとされる。設計通りの機能を発現するのに必要な部分を残し、不要な原材料部分は打ち抜きや開孔切削などの加工で除去する。すなわち、廃棄するかリサイクルすることになり、原材料の無駄や運搬コスト、エネルギー消費を起こす。ネジやナット、歯車、軸受など源算加工で生産される。デジタル社会を支える電子回路基板の生産にもエッチング処理など源算加工が行われる。最近は、印刷技術の発達で、トランジスタやIC、抵抗などの電子部品を基板上に物理的に固定し、電気的に接続して電子回路やシステムを形成する。さらに液晶ディスプレイなどでは、薄膜トランジスタなどの制御素子や電極をガラス板上で作り上げていく加算的加工が行われ、従来とは異なった源算加工からの移行がはじまった。
加算的手法の特徴は機能発現に必要な部分だけを付加するために無駄が少なくなる。これは、原材料の製品への供給形態が大きく変わることを意味している。金属を鋳型に流し込む鋳造、樹脂を加工する射出成型などの加算的手法がすでに使われている。機能を発揮する部分を正確に配置し、目的の機能を実現する技術が鍵を握るといえる。
特に重要なのは印刷技術、とりわけ3Dプリンターが実現した積層型手法はモノづくりの現場に革命的な変化をもたらすだろうと山﨑教授は予想している。加算的手法は原材料の供給のみならず設計手法も変わり、原材料の利用率が大幅に上がり、加工後の処理負担も減る。さらに資源やエネルギー問題への施策としても有用であろう。🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍🗻🇯🇵
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