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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:シマノのアナログな『指』」から

2020.9.9   日経産業新聞の記事「眼光紙背:シマノのアナログな『指』」から

仏教の教え「指月のたとえ」から学ぶDX

 仏教には「指月のたとえ」という教えがあり、真理を月に、経典を指にたとえ、月を見ることが目的であり、月を指し示す指は手段だと説く。コラムの著者は、企業が導入するデジタル化やDX(デジタル・トランスフォーメーション)は「指月のたとえ」になっていないかと注意を促している。

◯シマノの社員食堂の事例

 堺市にあるシマノ本社の社員食堂の取り組みが興味深いとコラムの著者が述べている。新型コロナウイルスの感染者が出た時に備えて、テーブルの上に社員番号を書かせているという。もちろん同社も以前から社員カードで食事などの代金を天引きする仕組みはあるが、あえて、紙に書くアナログ的な方法で、どのテーブルから感染者が出たか追跡調査ができることは十分可能である。

顧客にITシステムやデジタル化のサービスを提供している企業なら、おそらく、紙ではなくIoTなどを活用してテーブルに社員カードをかざすと追跡できるシステムを組み込むことは造作がないことであろう。しかし、確かにスマートだがカネもかかるし時間もかかる。

目的は濃厚接触者などを把握することであり、デジタル化はその手段にすぎない。これまで日本企業は、ICTの活用やデジタル化、DXというと、その手段自体を目的にすることはなかっただろうか。DXも働き方やビジネスモデルの改革が目的であるのにもかかわらず、手段が目的にすり替わっている。まさに「指月のたとえ」ではないが、手段を目的と勘違いしないことを願いたい。デジタル化は進めたがDXは進まなかったといった結末を避けなばならない。💳🍴🚲😷🦠💻🛠💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏🇯🇵

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