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2019.1.11  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:4つの単位量再定義、終わりを告げる原器依存」から

2019年5月20日メートル条約成立記念日にキログラム原器が廃止

 2018年11月パリで開催された国際度量衡総会において、質量、電流、温度、物理量の単位量の定義を2019年5月20日メートル条約成立記念日に変更する決議がなされ、日常生活には影響がないが、物理定数で再定義されることになった。コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)はこれに触れ解説している。

◯物理定数を基礎に量を再定義

  山﨑教授が紹介しているのは、2018年11月パリで開催された国際度量衡総会において、質量、電流、温度、物理量の単位量の定義を2019年5月20日メートル条約成立記念日に変更する決議がなされ、日常生活には影響がないが、物理定数で再定義されることである。影響を受けるのは、計測機器の校正手順やトレーサビリティ体系、そして最も大きいのは原器自体が廃止されることである。

原器依存からの脱却は、計測技術の精密化により原器の変化が検出されたことがきっかけである。不変とされている物理法則を支配する物理定数の値を精密に計測して、値を固定し、値自体により量を定義する手法がとられた。これによりメートル法施行から130年間質量の標準とされていたキログラム原器が廃止されることになった。

  • キログラム:プランク定数
  • アンペア:電荷素量
  • ケルビン:ボルツマン定数
  • モル:アボガドロ定数

で定義されることになった。定数は異なる2つの実測で進められ、日本、米国、ドイツ、カナダの計量標準研究所所員らの努力の成果である。

量子物理学の体系を信頼し、その数式モデルの物理定数で量を再定義する。これまで変わらないとされたモノへの依存が、キログラム原器の廃止で幕を下ろした。🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏happy01💡

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