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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:標準化と現地化、消費者との遠近が左右」から

2017.6.1  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:標準化と現地化、消費者との遠近が左右」から

世界市場に展開するための戦略

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、消費財についてグローバルマーケティングを考える際に必要な意思決定が、標準化と現地化にあるという。

  • ○企業としては標準化したいが、地域によって異なる市場特性に対応する現地化も必要

ここでは、三浦教授は

  • 標準化;世界で同じマーケティングを展開すること
  • 現地化;国ごとに異なるマーケティングを展開する

こととし、どこを標準化し、どこを現地化するかがポイントであるという。それを決定するのは消費者との遠近だという。そこで、消費財を考えると次の3つの戦略が考えられるという。

【戦略1】中核標準化・追加現地化戦略

  • 消費者から遠い製品の中の中核部分を標準化し、消費者に近い個別のニーズの追加部分を現地化する
  • 事例:建設機械のコマツ;ベースマシンは全世界統一、アタッチメントは国ごとの状況による

【戦略2】部品標準化・組み合わせ現地化戦略

  • 消費者から遠い見えない見えない部品・素材は標準化し、消費者の個別ニーズの組み合わせを現地化する
  • 事例;パソコンのデル;属性ごとのオプションを大量調達して規模の経済性を獲得し、最終組み合わせを顧客に任せて満足を獲得する

【戦略3】標準化・現地化両ぞろえ戦略

  • 1つの製品事業の中に、世界共通ニーズの標準化製品と現地の嗜好に近い現地化製品の両方を品揃えする戦略
  • 事例;マクドナルド;世界でビッグマックを販売し、標準化の規模の利益を得ながら、地域ごとのメニューで現地顧客の満足をえる

企業が世界展開する上で、自社の製品をどのように標準化し、現地化するかを検討することが重要であると三浦教授は指摘している。🍔💰📈🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 商品PR動画、若年層を取り込む」から

2017.5.30    日経産業新聞の記事「風向計: 商品PR動画、若年層を取り込む」から

第0新卒=非大卒&18〜22歳

コ ラムの著者 面川 真喜子氏(マーケットプランナー)は、若年層マーケティングに特化したビジネスを展開しているVBのVAZ(バズ、東京・渋谷)からスマホネイティブに対するマーケティング戦略について語っている。

◯テレビよりインターネット動画の方が面白いという20歳以下が半数を超える

これはNHK放送文化研究所の調査結果である。この流れを汲み、この世代をピンポイントで標的にし、広告宣伝からネット動画に影響を与えるユーチューバーによるタレント事業、インフルエンサーを使いマーケティング事業も展開している。

この年代をバズでは中卒、高卒、専門卒、大学中退者の18〜22歳を第0新卒と定義して、テレビや雑誌などのマスメディアがリーチしない世代を狙う。いまはこの第0新卒の就活支援をも事業ターゲットと考えている。

スマホネイティブ世代の心をつかむノウハウを武器にするところも斬新な世代だ。👧👦🚶📱🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:熱力学、マクロ・ミクロ統一の歴史」から

2017.5.30   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:熱力学、マクロ・ミクロ統一の歴史」から

熱機関のマクロと原子の確率統計論の橋渡しをする熱力学

コ ラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、一般には難しい熱力学であるが、近代科学の歴史には不可欠な理論だという。

◯ミクロの集団行動の平均をマクロの力学と捉えることで統一理論となる

和田教授が解説するのは18世紀後半から19世紀にかけて蒸気機関が発明された時代にさかのぼる。産業革命の発展は目覚しいものがあったが、サイエンスにたいしての貢献は、理想気体の性質を記述するボイル・シャルルの法則まで待たねばならなかった。その後、フランスのカルノーが、気体の断熱膨張、収縮、等温膨張、収縮の4つの可逆過程にわけて、仮想熱機関「カルノーサイクル」を研究した。そこで、熱力学の第二法則とエントロピーの概念が導入された。ここから熱力学の体系化される。

熱力学は熱や物質の輸送現象をなどのマクロの性質として扱う。そこからエネルギー、温度、エントロピー、圧力、体積、分子数、化学ポテンシャルなどの物理量が定義された。その後、分子の動きに注目することで違う見方がでてきた。分子の動きを平均化して扱うミクロ的な見方である。そこには、ボルツマン、マクスウェル、ギブズなどが研究を続け、ミクロな分子論の立場でマクロな熱力学現象を説明する理論、統計力学を構築した。

やがて20世紀に入り、アインシュタインによるブラウン運動の定式化とフランスのベランによるコロイド溶液における沈降平衡およびブラウン運動の観測は、分子論が正当であることを裏付けた。ここにマクロとミクロ両世界の学問が統一されることになった。💡🚝⚡️🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国の若者、仏教もコスプレも」から

2017.5.29   日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国の若者、仏教もコスプレも」から

「90後」、「00後」で増える多様性

コラムの著者は、1990年代生まれ「90後」や2000年代生まれ「00後」の中国の若者達の生活様式について語っている。

◯多様性を増す若者の感性と新しい流れに戸惑って容赦なく攻撃する風潮

上海で4月下旬に開催されたコスプレイベント。参加者の多くが、「90後」や「00後」で、急速な経済成長で生活にゆとりを持った世代が「今」を謳歌したという。

一方で、市内の名刹の龍華寺には黒いスーツ姿のの1千人が集まり、仏教に帰依する儀式の中にも同年代が参加していたという。

豊かさを求めることに疲れた人々の間で仏教ブームが広がっているという。

どうも、同年代は十把ひとからげで語られるが、衣食に足りた世代は、その夢や悩みと多様性を増しているという。そこには、多様性を増す若者と新規の動きにただ戸惑い攻撃する風潮があるのも事実である。まさに中国の「今」である。

💡💰🇨🇳🌍😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:レコードプレーヤー、利便性と遊び心の融合」から

 2017.5.29  日経産業新聞の記事「拡大鏡:レコードプレーヤー、利便性と遊び心の融合」から

合理性よりも楽しさ求める「趣味」の領域

コラムの筆者 鴻池 賢三氏(AV評論家)は、レコードブームが再燃している理由について考察している。

◯メーカーにはコスト、利便性、さらに遊び心を要望

このところのレコードブームは一過性のものはすぎたようだという。きっかけは物珍しさであるが、若手アーティストが新譜をCDや音楽配信だけでなくレコードでもリリースするなどの動きもあって、ブームに拍車がかかっているという。さらに中高年の支持が厚いクラシックやジャズも名盤の復刻や新譜の発売が相次いでいるという。

興味深いのは、より便利なCDや音楽配信がリスナーの支持を集める中で、あえて取り扱いが難しいレコードに回帰する理油は何であろうか?それは、やはり音楽やオーディオは「趣味」であって、合理性よりも楽しさを求めるところから来るという。メーカーにはこの点を認識してもらい。コスト、利便性に加え、遊び心も欲しいところだと、鴻池氏は語っている。

鴻池氏が一歩先として紹介した製品は、オーディオテクニカの「AT-PL300BT」という製品。ワイヤレスヘッドホン、ヘッドホン、スピーカーなどはすべてBluetoothを搭載。そこにスマートフォンも加えることができ、コンパクトながら音質面を配慮した設計で自動再生も搭載している。

スマートフォンのもつ多くの音楽配信サービス+無線による利便性を加えながら、レコードを聴くという合理性に反する部分も認める遊び心が面白いという。☕️♪🌍happy01