【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:ターゲティング、ネットの批判呼ぶリスク」から
2017/06/25
2017.6.22 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:ターゲティング、ネットの批判呼ぶリスク」から
集団分類を差別とみられるリスク
コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、マーケティングで同質ニーズをもつ集団ごとに細分化(セグメンテーション)した上で選択し、その集団のニーズを満たす製品やサービスを選ぶ行為が、ネット社会でブランドの毀損のリスクを孕むという点について語っている。
○マーケティングの基本に潜むリスク
セグメンテーションによる分類が顧客や社会にとって企業のもつ評価と異なる場合、差別感や社会的な批判を生むことについて横山教授は語っている。
企業にとっては顧客集団への価値提供は顧客満足度をあげ、他社との差別化を行える常套手段ではあるが、社会的な問題を生じる可能性もあるという。
例えば、あるファッションブランドは、ファッショナブルな若者のために痩せ型の手足が長い人に合わせたデザインの服を提供した。それを大々的にアピールしたが、大きな批判を受けた。
またある企業では、就職活動で自社の求める人材と効率よく接触するために、入学難易度を軸に大学生をセグメンテーションし、所属するグループごとに説明会や選考を実施する「学歴フィルター」を設け、ネット社会で絶えず批判の的となった。
セグメンテーション自体は企業にとって合理的な活動であるが、社会的に問題視され話題になれば、企業の評判やブランドの価値を落とすことになりかねないという。
ではそのセグメンテーションが良くて、どれが悪いのかは、実は区分が不明確で、社会の評価に依存するという。会員制クラブや学割制度が批判をあびたということはない。
マーケティングには必要なセグメンテーションではあるが、たった一人の消費者の声がネット社会では拡大するリスクを忘れてはならないという。💡⚡️🏢🌍
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