【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:労災補償の副業リスク」から
2016/12/22
2016.12.19 日経産業新聞の記事「眼光紙背:労災補償の副業リスク」から
労働改革にさらに問題が増える
コラムの著者は、労働改革はこれまでも重いテーマであったが、副業や兼業といったテーマがさらにこのテーマを重くしていると語っている。
◯就業規則の副業規定を緩和するだけでは解決にならない
議論として副業や兼業について活発化するのは問題ではないが、就業規則の規定緩和だけで乗り切れる問題ではないことをコラムの著者は指摘している。
その一例が労災認定である。その際の補償金の算定方法に現行では課題があるという。
例えば、本業の勤め先をA社、副業をB社としてみる。
- 補償金算定の基礎となるのは、その人の得た賃金の額できまるので、一般的に、本業のA社が高いなら、B社の就業中に被災したら、補償金はB社の賃金で算定される。
- 過労が原因で両社の仕事の双方に原因があっても被災場所であるB社の賃金が算定基準となる。
- さらに、社会保険への加入も、1週間の所定労働時間が20時間以上ないと加入できない。
- 複数の会社で兼業した場合、所定労働時間がどこも20時間未満だと雇用保険にも加入できない。
このように、現行法での解決だけでは課題は残る。政府が唱える働き方改革はどこまで真剣に取り組む姿勢があるのかが重要である。🏢
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