【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:ファンケルのサプリCM、老眼表すしぐさ絶妙」から
2016/11/25
2016.11.21 日経産業新聞の記事「拡大鏡:ファンケルのサプリCM、老眼表すしぐさ絶妙」から
アクションの伴うネーミング
コラムの筆者 岩永 嘉弘氏(ネーミング&コピーライター)は、ファンケルの手元のピント力をサポートするサプリの「えんきん」のCMでのアクションについて注目している。
○類人猿ボノボの老眼のしぐさ
京都大学霊長類研究所が類人猿ボノボのしぐさを観察したところ、どうやら彼らの老眼の進行は人間と同じと分かったという。岩永氏は、そのしぐさをユーチューブでみて、老猿が腕を伸ばして毛づくろいしているシーンを何かににていると気に留めていた。
それは、ァンケルの手元のピント力をサポートするサプリの「えんきん」のCMで、初老と中年の男性が2人、腕を伸ばしたり縮めたりしながら、
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「もしかして、これですか」
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「うん、これだよ」
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「きてるね」
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「きてます」
という短いアクションが、えんきんのアイコンになっているという。
ネーミングが、言葉印だとすれば、アクションはまさに目に見える「目印」だという。目の老化問題とその対策は高齢化社会ではニーズがあり、そこに焦点をあてた商品が「えんきん」。その機能効能を親近感のある言葉と目印で発信したところが、シニア世代には受け入れられやすいという。
ちなみに、先の事例では、類人猿ボノボの研究では、人の老眼は読書やパソコンなどの目の酷使で進む、つまり文明病の部分があると思われていたが、それとは無関係で、猿の老眼も進行することがわかったという。ヒトの老眼は特別だというのは一種のうぬぼれのようである。
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