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2016.7.12  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:明治維新の木戸孝允、開明性・精神力で日本近代化」から

明治維新の三傑

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、木戸孝允を評し、彼の強烈な人間精神に対する関係者の共鳴と信頼があって日本の近代国家建設が実現できたことを語っている。

◯徳富蘇峰の三傑評

徳富蘇峰の明治維新の三傑評は;

「非常の場合に於いて、非常の難に当たるには、西郷其の人あり、

国家の秩序を定め、統制の周到に就ては、大久保其の人あり、

然も国家の大計大略を定め向ふ所を指示したるは、木戸其の人である。」(「三大人物史」読売新聞社)

とある。明治維新を起こした桂小五郎は、明治新政府にあって木戸孝允(きど・たかよし)と改名し、その完成を目指す。

政治の実質的な最終決定責任者として、各重職を担たが、教育は国家の最重要課題と考え木戸自ら望んで文部卿に就任。女子教育の必要性をいち早く洞察し、東京女子師範学校(現、お茶の水女子大学)を創立している。その他、国家の骨子を示した「五箇条の御誓文」の作成を主導したり、廃藩置県の地ならしを行った。

日本にいた当時のオーストリアの外交官、ド・ヒュブネル男爵が木戸孝允を評して;

「これほど強烈に精神の力を感じさせる風貌に、私はこの国でかつて出会ったことのない。彼がものを言うとき、その表情は独特な生気をみなぎらせる」

と書いているという。この強烈な人間精神に対する多くの人々の共鳴と信頼が、彼の成功の裏にはあったようだ。pchappy01

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