【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ユーザーのアイデア活用、中小企業に可能性開く」から
2016/03/28
2016.3. 24 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ユーザーのアイデア活用、中小企業に可能性開く」から
ユーザーに寄り添い粘り強く商品化する姿勢で新規の応募を広げる
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、大手よりも優先することで中小企業でも開発の優位性をもつことを事例をつかって紹介している。
○消費者のアイデアを生かした中小企業
消費者のアイデア、ユーザー・イノベーションを積極的に活用するという姿勢が新しい市場創造の可能性をもつという。事例としてプラスチックメーカーの朝日電機化成(大阪市)を取り上げ、懐中電灯の下請け業で50億円の売り上げがバブル崩壊で8億円までに減少。そこで下請け業からの脱却を求めて、自社オリジナルの「スマイル・グッズ」という製品群を開発する。現在、このブランドで年商23億円に達する。
このブランドを支えたのはユーザー・イノベーションの活用だという。
- 銭湯ご主人が番台で暇なときに考えた、安全で簡単に抜ける電気プラグ。横のレバーを握ると先端からバーが出て安全に抜けるもので「らくらくプラグ」として製品化。15年間で70万個を超えるヒット商品になった。
- 主婦が10年をかけてレモン絞り器の改良実験を木製の試作品で利用実験。絞りやすい形状を探し当て、「レモンしぼり革命」として製品化。30万個のヒット商品になった。
こうした話をTV番組とタイアップしてアイデアから試作、製品化へと結びつける番組として人気を得て、応募も増える。同社では、
「中小企業は自分たちのアイデアだけでは足らず、ユーザー・イノベーションは不可欠」
だという。ユーザーに寄り添う姿勢が粘り強く商品化を進め、さらにその過程が新たな応募者を刺激するというエコシステムが出来上がった。
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