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2015.12.4   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:一流大の競争力向上、ドイツの成功に学べ」から

エリート主義の前向きな検討が必要か

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、英科学雑誌ネイチャーの9月10日号にドイツの大学改革の一環である「エクセレント・イニシアチブ」の記事が掲載されたが、その内容についてふれている。

◯日本ではエリートは禁句とされてきた

同雑誌にある「エクセレント・イニシアチブ」とは、ドイツ政府が2006年に大学は平等という迷信を打破するために、約6千億円をかけて11のプログラムを発足させ、同国の最高の大学を、英国のケンブリッジやオックスフォード大学、米国のハーバード大学に匹敵するレベルにすることが目的であった。

10年近く経って、今日ドイツの公的機関は、「この投資は成功だった」と発表している。さらに選ばれなかった大学が実は奮起して一気にレベルを上げたことである。12年にはドイツの大学全体の平均として知名度が、米国と同等になったという。

ここ日本でも大学の個性化や大学と高校の一体化など制度は上がってはいるが、レベルについては再度エリート主義の前向きな検討が必要なときかもしれない。pchappy01

 

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