【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『カレー熊』イベント、子供に訴求、親の購入促す」から
2015/12/08
2015.12.3 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『カレー熊』イベント、子供に訴求、親の購入促す」から
食の軸を子供達から家庭へ
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、ハウス食品台湾営業所がもつゆるキャラ「カレー熊」について触れ、そのマーケティング戦略について紹介している。
○自治体だけでない「ゆるキャラ」効果
自治体のイベントで「ゆるキャラ」を見ることは多いだろう。しかし、一般企業もゆるキャラをうまく活用し、いままでない顧客にアプローチでき、新しい顧客価値を生むことも可能だと西川教授はいう。
カレー熊は、ハウス食品台湾営業所のオリジナルゆるキャラで、販売促進に活躍している。台湾では、ハウスのカレーの市場シェアは徐々に減少しており、35歳未満の主婦の購入率が低調であることが課題であった。
そこで、同営業所は「子供がたべたくなる、親が食べさせたくなる、親がたべたくなる」カレーを目指し、家族のコミュニケーションをあげようと考えた。さらに、「おいしさ、健康、簡便」だけでなく、「作る楽しさ、食べる楽しさ、家族団らん」という価値をPRすることとした。
こどもたちに人気のカレー熊による「幼稚園読み聞かせキャラバン」を企画し、3年を経て150箇所、1万人を超える園児に訴求してきた。イベントではカレー熊がカレー料理をするという大型絵本を読み聞かせ、最後にカレー熊が登場。昼食にカレーライスを食べ、最後に試供品やグッズのはいった「カレー熊パック」を自宅に持ち帰りリピートにつなげる。この様子をSNSで投稿して拡散を狙う。
こどもをターゲットにしてゆるキャラで親につなげ、家族も巻き込む戦略だ。
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