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2015.7.28  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:創造的知力、因果関係、物語として理解」から

物語の理解から創造力を育てる

コラムの著者 新田 義孝氏(四日市大学名誉教授)は、石川県津幡町の『科学の町・津端』推進委員会の委員として科学を「物語」として理解できるように工夫を凝らしている事例を出し、創造力について語っている。

○世の中の通説は?

記憶力に長けた人は創造力に欠ける。だから知識量の豊富な人は教養が邪魔をして創造的な仕事はあまり得意でないというのが通説。新田教授は検証がないので真実か否かはわからないという。

ここでいう知識量とは、大学入試問題に見られる歴史や国語など、断片的な知識を問う問題に対処できる百科事典的な知識をいう。ただ、因果関係を自分で構築して物語として納得・理解できれば、そのような二者背反は起きないという。

理科の教育を例にとると、馬てい形磁石の中間に銅線を通して電流を流すとわずかに揺れる。逆に銅線を動かすと、わずかに電流が流れる;

  1. これはモーターや発電の原理であると、知識だけ教える
  2. 実際に実験を見せ、1本の銅線だけでは現象があいまい。「もっと鮮明に見るためにはどうする」と問いかけ、コイルを発想させる。さらに実際に作り「物語」として理解させる

と1と2では、理解の度合いが違い、後者は創造力を働かしている。

このような「物語」による方法は、創造力に働きかけ、これを伸ばす。ここに科学技術の発展の源泉がある。memohappy01

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