【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:体験メディア、ハイボールなど新市場開く」から
2014/12/15
2014.12.11 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:体験メディア、ハイボールなど新市場開く」から
飲食店は体験メディア
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、サントリー酒類の国産ウィスキー『角瓶』のソーダ割り『角ハーボール』のマーケティング戦略を事例に体験メディアを使った戦略について触れている。
○3杯の1万店よりも300杯の100店を目指す
同社の飲食店開拓を担当した奈良匠氏の言葉である。つまり、飲食店は体験メディアであり、店舗での体験が自宅での消費につながることから、売上だけでなく、顧客の数や杯数が非常に重要になるという。体験してもらえる事がマーケティングの主軸であるという。
当初は、美味しい作り方を説明し、ビールのように1杯めから飲めるような専用ジョッキを準備した。しかし、店舗側が、「売れないから」、「作るのが面倒だから」といった理由で取り扱いをやめるところがでてきた。そこで、ビールよりもハイボールに力を入れる店舗に、簡単に美味しいハイボールが作れる専用サーバー「角ハイボールタワー」の提供を始めた。さらに、売れ筋は、メニュー豊富な店ではなく、立ち飲み店であることもわかり絞り込んだ。このような試行錯誤で手応えを感じたころ、ソーシャルメディアでも取り上げられ、人気に拍車が掛かった。
体験メディアは、消費者だけでなく、その体験を見聞きする側や企業内部にも新市場の創造に向けた動きとして影響を与えたことがわかる。
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