【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:スローファッション」から
2014/12/23
2014.12.18 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:スローファッション」から
米心理学者マズローの学説にも基づく社会の動き
コ ラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、ファストファッションに対して環境を配慮したスローファッションという考え方に注目している。
○様々な分野に広がったスローライフスタイル
1986年イタリアで始まった食材の地産地消を訴えた「スローフード」運動は、様々な生活シーンに広がり、今やファッションの領域にも広がったと三浦教授は語る。
スローファッションは専門家によると、「自己編集」と「社会性」が軸になっているという。簡単にいえば、自己編集は、「着たい服を着る」ことであり、社会性は、社会によい服を着ることをさすという。
米心理学者のアブラハム・マズローによれば、現代の消費者は、欲求の6段階説の第5の「自己実現の欲求」の段階だという。最近は、第6の欲求である「自己超越の欲求」を持ちつつあるという。自己実現の欲求が自己編集に、自己超越の欲求が社会性に結びつくともいえる。
このような流れは、いろんな分野に散見出来るという;
- ファッション誌「ジッパー」の2004年7月号では、好きなブランドの調査で1位であるのは「古着」。古着は自分で組み合わせられる自己編集と古いものをきるという社会性もある。
- 製造段階での資源:染色使われる大量の水、廃液になる染料、生地の端切れといったことに注目し、無染色の生地、CADを用いて不要部分を最小にする設計、裁断などが支持されている。
- おのおのの部品を使い回せる;互換性のあるモジュラー衣料では、ドレスをスカートに、コートがドレスになる。着回しを超えた新しい衣料スタイルである。
持続可能な社会を考える上で、日々新しいデザインを生み出しているファッション業界では無視出来ないスローファションの動きである。
コメント