【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:人間関係のIT化、深い心の交流あるか」から
2014/07/05
2014.7.1 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:人間関係のIT化、深い心の交流あるか」から
ICTを用いた疑似環境に深い心の通い合いはあるのか
コラムの著者 新田 義孝氏(四日市大学)は、SF映画にも出てきそうなアバター(仮想代理人)をネットワーク上で使うことで、やがて利用者の特性を会話の中に取り込みブラシュアップして、人間関係を続けられ、新たな心の病を発症するのではないかと危惧している。
○SNSと実際の対話の比較
確かに、FacebookやLINEのようなにたった数行の文字だけで人間関係を続けていると、人と人とのコミュニケーションが取れなくなるとの批判がある。それでは、日常生活で、友人たちと談笑している場面で、深い情報交換をしているだろうか。
語り合う時間も長いし、相手の言ったことに対して反論したり、同感の表情を示したり、文字情報以上に複雑であろう。だが、そこに伝えあっている情報の量や深さといった点では、批判するほどの違いが本当にあるのか疑問だという。
アバターで単純な会話から徐々にメッセージのやり取りで人間の特性をおぼえこませることは、今のICT技術でも可能だという。また、音声認識や音声合成などの技術も進み、あたかもネットの向こうに別人格があるとのことも可能だろう。さらに、時間制で、「家族ごっこ」や「恋人ごっこ」を提供するビジネスもあるという。これがICTと組み合わせれば、疑似家庭や疑似恋人もサービスとして成り立つだろう。
もしこのような疑似環境が当たり前となったら、深い心の通い合いをどこかに確保しておかないと、知らない間に「新しい心の病」を生むかもしれないと、新田氏は指摘する。
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