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2014.7.17  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:宅配便、電報に参入」から

流通機能を多重利用

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、佐川急便が7月14日に始めた『飛脚電報』サービスについてマーケティング戦略を考察している。

○法人向けの全国サービス

電報はこれまでNTTが独占していたが、2003年「信書便法」が施行され、民間事業者でも特定信書便事業者として認可されれば電報サービスを提供できるようになった。これを受けて多くの事業者が参入し、インターネットを利用した簡単な受付システムで格安な料金設定ができるようになった。

佐川急便はこうした電報サービス事業者と提携して、サービスをOEMで展開する。それでいて同社にとって利があるのは、宅配サービスの拡充にある。近年、物流機能の一括委託も個々のサービスで差別化しにくいことから、サービスのラインナップを充実することでマーケティング戦略を実施した。

「飛脚電報」は、顧客の他の荷物とともに提供できることから、いわば多重利用でコストが大幅に削減できる。さらに、荷主の伝票処理のコストも下げることで差別化できるとみた。サービスの多重化での付加価値の獲得は面白い結果を生みそうだ。rvcarhappy01

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