【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:小型テープのり、使い方調べ収納に着目」から
2014/07/28
2014.7.24 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:小型テープのり、使い方調べ収納に着目」から
利用シーンが変われば顧客価値も変わる
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、文具メーカー大手プラスの使いきりタイプの小型テープのり『ノリノ ビーンズ』で顧客の利用シーンでその価値も変わることを述べている。
○収納時の状態が課題
同製品は2012年3月発売以来、小中学生を中心に人気を集め、13年には前年比1.7倍の売り上げるヒット商品である。
開発は2011年5月のみモニター調査の実施から始まった。同社の「交換式」スティックタイプのり「ノリノ」を中高生男女約200人に2週間使ってもらい、新製品のためのアンケートを実施した。
- 利用頻度:週2から3回 39%、週4から6回 28%
- 携帯頻度:常時携行55%、時々34%
- 用途:ノート添付 63%、教材のプリントをノートの罫線に合わせて貼る
- 不満点:①サイズが大きくペンケースに入らない、②ふたがなくなりそうで心配、③必ずしも交換式でなくてもよい
以上の調査から不満点を分析すると、常時携行で交換式ではなく、ペンケースに入る小さくて、ふたが収納できる商品が望まれると考えた。これは従来自宅で利用して、引き出しに収納するといった利用シーンでないことも分かった。
使われ方が変われば、顧客価値も変わる事例として面白い。
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