【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:和魂洋才・和魂漢才」から
2014/07/07
2014.7.3 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:和魂洋才・和魂漢才」から
平安時代の「漢才」、明治以降の「洋才」
コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、日本のモノづくりの原点がすでに平安時代からも脈々と引き継ぎ、底力について触れている。
○すでに外国から進んだ文化(漢才、洋才)を取り入れてきた
平安時代の源氏物語でも、光源氏が息子の夕霧の教育について
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「才を本として大和魂の世に用ひられるる方も、強う待らめ」
というくだりがあるそうだ。ここでいう才とは、平安時代の学問としての漢学で、「漢学を基にしてこそ、大和魂を世にしっかり生かせる」という。
昨今の政府のCOOL JAPANのスローガンが著名だが、すでに平安時代から受け継いでいるわけである。その事例として三浦教授は、以下を挙げている。
- 「100円ショップ」:源流は米ウールワースが開いた「5 and 10 cents store」で1879年にさかのぼる。5セントまたは10セントという均一低価格で日用雑貨品を中心に大成功した。ただ、安かろう、悪かろうが通説であったところ、日本では、「質が高く、多様なものがあって素晴らしい」との外国人からの評価である。単に模倣ではなく、和魂(この場合は品質や作りこみ)を入れて革新していく。
- 「ストーン・ウオッシュ・ジーンズ」:1950年代後半、本場米国からジーンズが日本上陸。1970年代、エドウィンが、着こなし感を演出したジーンズに目をつけ、鹿児島産の軽石と一緒に洗濯して、色落ちさせた「ストーン・ウオッシュ・ジーンズ」が完成。今や「ストーン・ウオッシュ・ジーンズ」の加工は世界のファッションの定番となった。
三浦教授によると、日本人は他者の長所を評価し、それを取り入れる力が優れているという。和魂漢才、和魂洋才の力はここにあろう。
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