【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:教科書の魅力、構築した体系に出る個性」から
2014/06/18
2014.6.13 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:教科書の魅力、構築した体系に出る個性」から
若い才能を育てるには魅力ある教科書が必要
コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)が取り上げるのは大学・大学院で使う教科書の作成についてである。
○教科書は論文作成よりも軽視されてきた
教科書の理想は、
- 発展し続ける先端分野の方向性の視野が開かれる
- 対象領域での定説と重要とされる知見が網羅される
ことが必要と、山﨑教授は指摘する。著者を通じて深い見識により専門分野の動的な全体像がつかめることが重要だという。
しかし、講義をする側から見れば、教育と研究、特に論文作成に時間がとられる時期には、教科書を書く時間がなかなか取れないという現実があるという。現役を退く時期になると、分野全体が俯瞰できるので、時間をもって著作には向くが、授業自体の時間が減り、教科書の必要性がなくなってくる。
才能ある若者を集め、優れた専門家を育てるには、専門領域を発展させる教科書は無視できない。世の中が教科書の電子化に進んでも、著作者の思いを込めた教科書作りはかなり困難な作業であろう。
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