【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『モデル転換20年』成果発現」から
2014/06/23
2014. 6.20 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『モデル転換20年』成果発現」から
企業のモデル転換の成功に労働者の犠牲あり
コラムの著者は、2013年度の企業業績がほぼ過去最高となったことを取り上げ、その要因について労働者の犠牲があったことを触れている。
○過去最高益の要因
第一は円安がである。ただ、その本質は、日本経済の価値創造パターンが、戦後一貫して続けてきた「失業の輸出モデル(価値収奪モデル)」から「雇用の輸出モデル(価値提供モデル)」へのモデル転換によるところが大きいという。
このモデル転換は、ミクロ経済において日本経済復活の必要条件であった。それがほぼ完了し、アベノミクスというリフレ政策が十分条件として働いたことにあるという。
20年間の円高デフレという困難な時期に「雇用を輸出するモデル」あるいは「脱競争・品質優位・技術独占のビジネスモデル」への転換は称賛されることに価する。と同時に、その犠牲を労働者に転嫁し企業がモデル転換を図れた。労働者の犠牲とは、労働分配率と実質賃金が抑制され続けたことである。そこでねん出された過剰利潤が、モデル転換の投資に投入された。労働者の犠牲は無駄ではなかった。
今後はデフレ終焉とともに、企業は新規のこのモデルによって、十分な利潤を追求し、賃金と配当、自社株買いによる分配に比重を移せる。経営のかじ取りの腕が問われるところである。
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