【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学技術、発見のコツ」から
2014/01/09
2014.1.7 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学技術、発見のコツ」から
発見は数量的イメージの矛盾から
コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)が指摘するのは、科学技術の発見が、科学者が頭の中で「何だかおかしい」とひらめいて始まる際に、自然の姿を数量的イメージで描けることにあるという。
○新発見のコツ
和田教授によれば、科学技術ではモノやコトの知識が、無矛盾の因果ネットワークを作って整理されていることから、知識の座り心地が悪いモノ、つまり矛盾が見つかれば、その背後には新発見が隠れている可能性があるという。
ゆえに、頭の中に数量的な姿が描かれていれば、比較が定量的になるから、矛盾を発見する勘が鋭くなるという。
○距離で数量化しよう
和田教授の薦めは想像を超えるような数の感覚は距離に置きかえることである。
- 人生を80年とする。これを2センチにすると、生命の歴史は、1000キロ。東京から鹿児島までの壮大な歴史絵巻と比喩できる。
- 光速は秒速30万キロである。人類最速のウサイン・ボルト選手は秒速10メートル。彼が1ミリ動く間に光は30キロ飛ぶ。
- 1円玉を1億倍する。これは直径2000キロの巨大な円板。原子はこの縮尺で、ピンポン玉程度。
和田教授は、何も物理量だけでなく、日本の借金を例えに出している。1000兆円の借金。これを札束として積み上げるとどうなるか?10万円で1ミリとすると、札束の厚さは、1万キロ。東京=ニューヨーク間の距離に匹敵するという。数量のイメージ化は発見を生む。
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