【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ハッピーターンの直営店」から
2013/10/28
2013.10.24 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:ハッピーターンの直営店」から
外部からの依頼が新製品開発の引き金に
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、偶然の産物を仕組み化することで新市場生み出す連鎖について述べている。
○亀田製菓の「ハッピーターン」
西川教授によると、キッカケは、昨年10月、大阪市の阪急うめだ本店のリニューアルだという。「亀田製菓ならではの商品を大阪・梅田発の土産物として販売してほしい」との百貨店からの要望で、同社は1年をかけて準備をした。
先ずその仕掛けは、初の直営店「ハッピーターンズ」と、限定販売の「ハッピーターン」の高級版「ハッピージョイ」である。主力の人気商品である「ハッピーターン」にいろんな風味を付けたものが「ハッピージョイ」で、味を季節によって変え、直営店「ハッピーターンズ」のみでの販売とした。この希少性が人気を生み、オープン当初は4時間待ちの行列ができ、今も30分待ちの状態だそうだ。
こうした集客力の強さに目をつけ、通常のハッピーターンのテストショップとして直営店「ハッピーターンズ」を使うことにした。単品のハッピージョイの売れ行きを研究し、ハッピーターンとして新商品の系列に組み込んだのだ。すでにテストショップでの売れ行きは流通企業への説得にもなり、展開も容易になったという。
このように百貨店の偶然の依頼を上手く取り上げ、試作プロセスに仕組み化した同社の取り込みは注目できる。
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