【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:世界は狭い、遠い点結ぶ長い絆、重要」から
2013/08/02
2013.7.30 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:世界は狭い、遠い点結ぶ長い絆、重要」から
仕事に学業に役立つ絆の理論
コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)が語るのは、筆者も鳥取大学大学院で共同研究している複雑ネットワークの社会的、工学的な意義である。
○6次の隔たり
和田教授は、「世間は狭い」という言葉に絆を取り入れて、最先端のネットワーク理論である複雑ネットワークの『スモールワールド』現象を巧く説明されている。
結論から言えば、家族・親戚、友人、職場仲間など太い絆を張り巡らせている現代人にとって、未知の人との長くて細い絆をえるには、わずか6ステップの関係で到達するという6次の隔たりの理論である。さらに、この絆の強さも、強い絆だけでは、頑固なだけで融通が利かず、広がりがない。ネットワークを広域に拡げるには、遠い点を結ぶ長い絆が実は有効であることも知られている。
○全体のネットワークの強くするにはランダムな絆が適度に混じる必要がある
ネットワークを効率よく拡げ、絆を強くするには、決まった規則だけの仲間ではなく、偶然が作る不規則な絆がきわめて有用であることも理論的に解き明かされている。ランダムで不規則な絆が適当な割合で混在することが、ネットワークを大切にする際のポイントであるということができる。
和田教授が示唆しているように、硬直した仲間同士だけの絆だけでは脆い。やはり適度な外部からの影響をランダムに取り入れる多様性が、絆の中でも重要で、社会的なネットワークのみならず、ビジネスや学業でも同じことがいえる。
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