【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ミカフェート」から
2013/08/04
2013.8.1 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:ミカフェート」から
コーヒーがワインと同じフルーツ感覚で
コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、一杯1500円という値段でも好調な売り上げを誇るコーヒー店ミカフェート(東京・港)を軸にこだわりの味の秘密に迫っている。
○味と香りで勝負
ミカフェートは2008年にUCC上島珈琲で執行役員まで務めた川島良彰氏が独立して創業した。動機は、「(お客様に)コーヒーがワインと同じフルーツであることを実感してほしい」という。確かに一杯1500円は高価であろうが、元麻布の本店で飲むコーヒーの味と香りは人々の話題となっているようだ。
これまでの日本のコーヒーは生豆そのものではなく、豆の焙煎に拘ってきた。これは良好な豆が手に入らない時代の名残りで、日本は世界でもまれに見る焙煎技術大国となったという。そこで、ミカフェートは、この生豆に拘った。協力農園とともに欠点豆を徹底的に品質管理して改善に取り組む。さらに焙煎も拘る。こうして、同店の売上は3店舗で2013年9月期で約5億円の見込みだという。卸売りが8割で小売りが2割。卸売の顧客は、日本航空や星野リゾート、リーガロイヤルホテルである。通常の外食産業の原価率よりも悪いにもかかわらず、川島氏は、「本当のコーヒーを広めたいという考えを理解してくれている」ことから卸売りが出来ているという。まさに創業者の熱い思いが価値を生んでいる。
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