【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「言葉力で相手動かす:『1番ピン』は外さない」から
2013/08/23
2013.8.20 日経産業新聞の記事「言葉力で相手動かす:『1番ピン』は外さない」から
マニュアルにない接客
コラムの著者 高野登氏(人とホスピタリティ研究所所長)は、ボウリングのセンターピンを外すと、ストライクが取れない事を例えに使って、相手を動かす言葉について解説している。
○地方ホテルでの出来事
高野氏はエピソードを通じて、心温まる思わぬ接客について語っている。
ホテルのコーヒーショップに家族が集まっている。ところが、長い散歩の疲れか、おじいちゃんが思わず失禁してしまった。周りのお客も気付いていない。そこに、ウェイトレスが飲み物を運んできた。家族の様子をみて事態を察知した彼女は、テーブルに近付くと、手を滑らせて、麦茶をおじいちゃんに思い切りこぼした。
「わあ、どうしましょう。手を滑らせてしまいまして、本当に申し訳ありません。何か着替えをお持ちしますので、ホテルの大浴場まで来ていただけないでしょうか」
周りのお客は、客に飲み物をかけるなんてと笑っている。しかし、当事者のおじいちゃんや家族は、涙が出るぐらいありがたい。ここで彼女は、1番ピンを「絶対にお客様に恥をかかせないこと。そのためには自分が恥を引き受けること」と定め、行動した結果だという。
型どおりの言葉からは決して生まれてこない、暖まる空間が人を動かす。
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