【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:787蓄電池発煙、経済性より安全性優先を」から
2013/03/02
2013.2.26 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:787蓄電池発煙、経済性より安全性優先を」から
独創性がないのではなく、戦略不在で大差
コラムの著者 内田裕久氏(東海大学工学部教授)は、軽量だが発火しやすい電池を採用した設計思想を疑問視している。
○電池とは
電池は、以下のように分類でき、特徴がある:
- 物理電池:化学反応を伴わない電池:(例)太陽電池
- 化学電池:化学反応を伴う電池
- 一次電池:使い切り
- 二次電池(蓄電池):繰り返し充放電が出来る電池
- 鉛蓄電池:容量が小さいが安定した動作で信頼性がある
- ニッケル水素電池:HVなどで利用され、安定動作が確認されている
- リチウムイオン電池:ニッケル水素電池より小型軽量。大出力もかのうで、携帯電話やPCに利用されている。
- 燃料電池:水素と酸素の反応で動作する
今月1月、蓄電池が発煙する米ボーイングの最新鋭機787はリチウムイオン電池を搭載していた。
○化学電池の欠点
化学電池を直列につなぐと、特性を揃えた小型電池をつなぐ必要があるという。1つでも充放電特性が劣化した電池があると、化学反応が逆反応が強いられ、充放電時に過熱、ガス発生による膨張や容器破壊、電解液のモレが生じるという。
リチウムイオン電池の場合、安全確保のため、化学反応を安全に動作させる電子回路を組み込む。しかし、電解液は有機溶媒が使われ、消防法上の引火性液体で極めて危険であるという。一度漏れ出すと、発火を起こしやすく、防火安全対策が義務付けられているという。
設計段階で、安全性を重視していたなら、リチウムイオン電池の選択は疑問が残るというのが、内田教授の意見だ。経済性優先での設計ではなかったか。
コメント