【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:理工系に必須微積分、『どこから教える』に知恵」から
2013/03/22
2013.3.19 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:理工系に必須微積分、『どこから教える』に知恵」から
答えは先人の歩んだ道に一致
コラムの著者 小山信也氏(東洋大学教授)は、理工系学生には必須の微積分学を入試の多様化により「文系型」受験生が増えてきたことから「どこまで」教えるよりも「どこから」教えるかが課題になっていると語る。
○微積分学の教科書執筆で得たヒント
小山教授が得たヒントは、微積分学の教科書の執筆を機会に微積分学を一から再構成することを検討したという。その結果、
- 微積分で扱う「無限」は三角関数や対数関数などとは別の概念であること
- 従来の微積分の教えてきた順序「微分⇒積分」を「積分⇒微分」とする方が分かりやすいこと
を取り入れた。
○効果は?
無限の概念は、先ずは多項式など易しい関数の理解を行って、広義積分やテイラー展開まで解説することで、文系型の学生にも大学の微積分の発想が味わえるようにしたという。また、教える順序は、積分(面積や体積)から入って微分(変化率や速度)から進めてると、多項式の解説と合わせて、「面積とは?」から始め、定積分・不定積分・微分といった流れとなった。この順序は、驚くことに数学の歴史に一致した。
微積分の発祥は、紀元前のアルキメデスによる多項式の定積分から始まり、微分はその2千年後のニュートンの時代に登場した。分かりやすさを突き詰めると、先人の歩んだ道になった。興味深い事実であるという。
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