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2012.9.28  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:あずまや風建物『パーコラ』、森の国の恵みを生かす」から

真の森林王国を目指して

コラムの著者 平林千春氏(東北芸術大学工科大学教授)は、東北で経営的に厳しい林業を知恵お絞り発展させている町の話を解説している。

【国土の7割近くが山林という日本は森林王国】

なかでも東北は森林面積の占める比率が高く、森林を活用した産業や生活が成り立ってきた。山形県の最東北部にある金山町は定評のある金山杉を産して発展してきた。

しかし、林業はコスト高や販売不振、高齢化による人手不足で、経営が立ちいかないのが各地の多く、山林の荒廃が進んでいるという。林業を成り立たせるには、適時伐採と成長途上の木を間引く間伐で森林環境を守るには必須だという。特に間伐材の利用がポイントである。

【たくみまさの(金山町)の「パーコラ」】

金山町の本社を置く「たくみまさ」(正野直弥社長)は、間伐材を使って、パーコラ(簡易なあずまや風の建物)を開発した。テラスの上部に植物などを乗せて日陰の空間を創りだすしゃれた小屋である。すべて杉の丸太材を使い、ボルトで創る「組み立てキット」として開発。木材は防腐剤を注入して長時間の使用にも耐える。社長の正野氏は、「独りで静かに過ごせる空間の確保と演出を心がけた」という。

林業の再生をかけて間伐材を始め木材の新たな用途を開発することが求められる。パーコラは森林王国の新たなシンボルとなるか?happy01

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