【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:シェールガス開発、水不足が足かせに」から
2012/07/18
2012.7.17 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:シェールガス開発、水不足が足かせに」から
水節減技術が日本の助けに
コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学)は、EUや中国、米国のような大陸国家が電源開発する際の盲点である水不足について解説し、その解決に日本のビジネスチャンスがあるという。
○日本にはないタイプの水不足
新田教授が指摘するのは、米国雑誌「エンバイロメント(環境)」にある総説論文で、今年の第一号誌に「米国のエネルギー安全保障と水」という論文にある話題である。
米内陸部にある火力発電所や原子力発電所は大量の冷却水を必要とする。その理由から更なる電源開発が水資源の確保が難しいことから、容易でないとの指摘を、この論文は示しているという。また、今話題の「シェール(頁岩)ガス」の開発も、硬い岩盤層に高圧力の水を注入して、細かなひび割れを作り、ガスを回収する原理が基本である。となれば、大量の水を使ってガスを生産するので、水不足は、採掘を困難にするという。米国だけでなく、EUや中国など大陸内部では共通する課題である。
これまで水資源は、飲料水、農業・工業用水で不足するというのが定説であったが、電力や天然ガス開発の制約要因になるとなれば、大きな課題である。
○沿岸部でも異なった水問題
日本のように沿岸部に発電所がある場合、冷却水の不足はないものの、巨大津波や取水口の夏のクラゲ問題など異なった課題がある。内陸部と沿岸部では同じ水でも課題が異なる。
世界に発電プラントを輸出する日本においては、冷却水の消費量を最低限に抑える技術開発も発電効率を上げる技術開発同様、差別化要因となろう。
シェールガス開発は、日本として、促進されないと、天然ガスの高騰を招きかねない。水節減技術の開発は、まわりまわって日本にも大きな影響のあるものである。
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