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2012.6.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:常識に挑戦、持つ勇気こそ」から

常識を疑って、広く検証することが、進歩の推進力

コラムの筆者は、「素粒子ニュートリノの速度が光速を超えた」という実験結果が昨年発表され話題になったが、先週の報道では、研究チームがこれを撤回する方針と決めたことについて、その意義を解説している。

【検証で実験装置の不備が見つかる】

結果として、光速超えの確認以前に、実験装置の不備が見つかった。相対性理論の前提を覆すものとして注目されたが、結果は、光速を超えなかったようだ。

単なる実験の失敗と片付けがちだが、研究チームも批判を受ける覚悟で、第三者の検証を受けるという態度が重要だ。これまでの科学は実は、既存の概念を覆す仮説と検証を繰り返して進歩を遂げてきた。つまり、常識を疑って、仮説を出し、観測や実験によって検証をしっかり行った上で、事実として利用される。

【常識をやぶること】

このような科学的手法が、社会一般では浸透していない。検証も確実でないし、そもそも常識の異を捉え、仮説をだす勇気すらない。だが、時には常識を疑って、これに挑戦し、それを広く検証する態度が大切である。そこにまさに科学技術の進歩があるといえる。happy01

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