【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:がれきはバイオ資源、科学的知見重視を」から
2012/04/18
2012.3.30 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:がれきはバイオ資源、科学的知見重視を」から
チェルノブイリなどの報告など科学的知見で判断
コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学教授)は、がれきの処理の引き受け問題も科学的知見で考えれば、貴重な資源であると示唆している。
○がれきが貴重なバイオ資源である理由○
- 東日本大震災でもたらされたがれきの量は約230万トンという
- 60%が木質、10%が水分で乾燥を行った場合の発熱量は5千キロカロリー。
- 石炭より10%減の効率で見た場合、発電効率30%の30万キロワット級の火力発電所を10年間運転できるという
- 流動床燃料ガス化複合発電など最新技術で効率を上げれば発電効率は40%近くになるという
- 既存の発電設備で石炭に数%混合して燃やすこともでき、二酸化炭素の排出量が減ったと計算できる
- バイオマス発電は完成された技術に在る上に、チップに加工して暖房器具に使うといった軽便な方法もある
- 廃コンクリートも粉砕して建築用材に利用することも普及している。塩分除去を洗浄乾燥することで行うことができる。
- 復興に役立つエネルギ資源である
○がれきを貴重な資源と見ず、処理の引き受け手がないのか○
- 最終処分場の不足
- 放射性物質への恐怖
新田教授は、放射性物質の恐怖に対して、ロシア政府がチェルノブイリ原子力発電所の事故から25年経てまとめた報告書に次のような記述があることから、避難に伴う代償が大きすぎているのではないか疑問視している。
『事故が及ぼした社会的、経済的、精神的な影響を何倍も大きく見せてしまったのは、汚染区域を必要以上に厳格に規定した法律によるところが大きい』
さらに同教授は、日本政府や自治体は、放射線医学などの科学的知見を改めて重視し、適切・冷静な政策判断と地元への説明を徹底すべきと訴えている。
おりしも警戒区域の一部解除など科学的知見によるものかどうか、これからも重視する必要があろう。
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